2024年09月07日

季節の星座案内 〜ペガスス座〜

★ 長方形にならんだ4つの2〜3等星が「ペガススの四辺形しへんけい」または「秋の四辺形」として有名な、見つけやすい星座です。じつは四辺形の左上(北東)の星(アルフェラッツ)は、ペガスス座ではなく、アンドロメダ座の星です。20時〜21時ごろの時間だと、9月〜12月ごろに見ることができます。

星図カラー2024年09月.png

★ ペガスス座の物語
古代バビロニア(2,500年〜3,000年くらい前)では、四辺形しへんけいは大きな畑、または、バビロンの都を表しているとされていました。四辺形しへんけいをはさむうお座が、畑や都に水をもたらすチグリス・ユーフラテス川にあたります。
古代ギリシャ時代(今から2000〜2500年くらい前)には、勇者ゆうしゃペルセウスが怪物かいぶつメドゥーサをたおしたときに、その血から生まれた天馬のすがたとされました。
ペガスス座a.jpg

★ ペガスス座の天体

★ Mメシエ15
10万以上いじょうの星がまるく集まった球状星団きゅうじょうせいだんというしゅるいの天体です。ペガススの鼻先、2等星エニフの先にあります。双眼鏡そうがんきょうではにじんだ光のように、望遠鏡ぼうえんきょうではたくさんの星がつぶつぶに見えます。地球から3万4千光年のきょりにあります。

★ ペガスス座51番星
太陽以外いがいの星に惑星わくせいがあることが、1995年にはじめて発見された星です。今では、ペガスス座51番星以外いがいにも、5千をこえる恒星こうせいに惑星があることが発見されています。「ペガススの四辺形しへんけい」の右わきにあります。ペガスス座51番星本体は5等星なので双眼鏡そうがんきょうでも見えますが、まわりをまわっている惑星は望遠鏡ぼうえんきょうを使っても見えません。地球から50光年のきょりにあります。

ペガスス座b.jpg
M15.jpg
51Peg.jpg

むらさき色の大きい円は5倍くらいの双眼鏡そうがんきょうで見えるはんい(10度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡ぼうえんきょう国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜5まい目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成さくせいしました。
リンク先は栗田直幸さんのサイトStellar Scenesです。
タグ:星座
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2024年09月03日

9月〜10月の月

★ 2024年9月〜10月(旧暦8月)の月の満ち欠けと出入り時刻です。
日の入り後〜21時ごろの時間に月が観察かんさつできるのは、9月5日〜21日の間です。その後、9月22日〜10月5日ごろは、日の入り後〜21時ごろの時間、月明かりがなく星が観察しやすくなります。

 日付  月の出 月の入り
09/03 05:22 18:32 ● 新月
     04 06:18 18:55
     05 07:14 19:17 ★ 金星に接近
     06 08:09 19:40
     07 09:06 20:05
     08 10:04 20:32
     09 11:04 21:05
     10 12:06 21:43 ★ アンタレスに接近
     11 13:08 22:31 ◐ 半月(上弦じょうげん
     12 14:07 23:27
     13 15:02 00:32(翌日よくじつ
     14 15:50 01:43( 〃 )
     15 16:31 02:57( 〃 )
     16 17:07 04:11( 〃 )
     17 17:40 05:25( 〃 ) 中秋の名月、★ 土星に接近
     18 18:10 06:38( 〃 ) ○ 満月
     19 18:40 07:52( 〃 )
     20 19:12 09:07( 〃 )
     21 19:47 10:21( 〃 )
     22 20:28 11:33( 〃 )
     23 21:16 12:40( 〃 )
     24 22:10 13:39( 〃 )◑ 半月(下弦かげん
     25 23:10 14:29( 〃 )
     26(月は上りません)
     27 00:13 15:09
     28 01:16 15:43
     29 02:17 16:12
     30 03:16 16:37
10/01 04:12 17:00
     02 05:08 17:22

月の満ち欠け
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2024年09月02日

水星が観望好期

★ 9月2日〜12日ごろ、日の出前の東のひくい空に水星が見えます。
水星は太陽から28度以上いじょうはなれないので、上ってから1時間もすると空が明るくなってしまい、ごくわずかな時間しか見ることができません。9月2日〜12日ごろは、日の出前の水星の高さが10度近くあり、観望かんぼう好期こうきです。

★ 水星はとても低くに(地平線からの高さが5〜10度)見えるので、東の方向に見晴らしのよい場所で、朝4時40分〜5時ごろに観察かんさつしてみましょう。日の出前の高さがもっとも高いのは9月6日ですが、水星は日に日に明るくなるので、期間の後半のほうが見つけやすいでしょう。1等星の数倍の明るさなので肉眼にくがんで見えますが、双眼鏡そうがんきょうがあればさがしやすいでしょう。太陽をあやまって見ないため、双眼鏡での観察は太陽が上る5時半には終わるようにして下さい。

★ 水星の次の観望好期は、12月下旬げじゅんの明け方です。

水星_20240902-0912.jpg
(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。背景の星は9月6日の配置。)
タグ:水星
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2024年08月31日

星空観察教室 中止のお知らせ

8月31日(土)の星空観察教室は、台風10号接近のため中止いたします。楽しみにされていたみなさま申し訳ございません。
★次回開催は、9月28日(土)18:00-19:30です。
そのあと10月26日(土)18:00-19:30に、中止分を振り替え開催いたします。
台風中止
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2024年08月18日

土星が観望好期

★ 土星が21時より早い時間に上ってくるようになりました。
2024年の土星はみずがめ座にあります。20時〜21時ごろの時間だと、8月〜9月はだいたい南東の空、10月〜11月はだいたい南の空、12月〜来年1月はだいたい南西の空に見えます。
★ 土星自体は1等星の1〜2倍の明るさなので、肉眼にくがん双眼鏡そうがんきょうでも見れますが、を見るには30倍くらいの望遠鏡ぼうえんきょう必要ひつようです。
★ 土星は環をかたむけて太陽のまわりをまわっているので、地球から見ると環のかたむきが年々変化します。2024年はほぼ真横から見ているので環は細く見えます。2025年3月と11月には真横になって環が見えなくなりますが、その後反対がわにかたむいて環が見えやすくなります。

土星_20240811.jpg
(2024年8月11日に撮影した土星)


土星_2018-2023.jpg

星図カラー2024年08-09月.png
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