2023年01月19日

CSS(中国宇宙ステーション)の上空通過

★ CSS(中国宇宙うちゅうステーション)の上空通過つうかが、1月19日〜31日の夜に見られます。

いずれも、西方向から東方向へ通過つうかしてゆきます。
【見える時間】
 1/19 18:25 → 18:29(地球のかげに入り光らなくなる)
 1/21 18:04 → 18:09
 1/23 17:42 → 17:48
 1/27 18:35 → 18:39(地球のかげに入り光らなくなる)
 1/29 18:13 → 18:18
 1/30 18:50 → 18:54(地球のかげに入り光らなくなる)
 1/31 17:51 → 17:57
(※ 他に見られる日時もありますが、奈良からのきょりが遠く、観察かんさつがむずかしいものはのせていません。また、CSSの軌道きどう変更へんこうにより、通過時刻じこくが2〜3分ずれることがあります。)

★ CSS(中国宇宙ステーション)は、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうを使わなくても、まちなかで肉眼にくがんで見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機ひこうきかと思うくらい明るい(1等星の数倍〜十数倍の明るさ)ですが、チカチカ点滅てんめつせず音もしないので、飛行機と区別くべつがつきます。

★ CSSは中国が建設けんせつした宇宙ステーションです。2021年4月に建設を始めて、2022年11月に長さ20mはば36mの宇宙ステーションが完成しました。

★ 次回は3月8日ごろに見られる予定です。


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(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
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2023年01月16日

ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過

★ ISS(国際こくさい宇宙うちゅうステーション)の上空通過つうかが、1月16日〜19日の夜に見られます。
特に17日は奈良のほぼ真上を通過しますので、とても明るく見えます(マイナス3.8等級、1等星の80倍の明るさ)。
いずれも、南西方向から北東方向へ通過してゆきます。
【見える時間】
 1/16 18:48 → 18:51(地球のかげに入り光らなくなる)
 1/17 17:59 → 18:05
 1/19 17:59 → 18:05
(※ 他に見られる日時もありますが、奈良からのきょりが遠く、観察かんさつがむずかしいものはあげていません。また、ISSの軌道きどう変更へんこうにより、通過時刻じこく予報よほうから2〜3分ずれることがあります。)

★ ISS(国際宇宙ステーション)は、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうを使わなくても、まちなかで肉眼にくがんで見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機ひこうきかと思うくらい明るい(1等星の数十倍の明るさ)ですが、チカチカ点滅てんめつせず音もしないので、飛行機と区別くべつがつきます。

★ 次は2月3日ごろに見られる予定です。

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ISS_20230117_orbit.jpeg
ISS_20230117.png
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(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
タグ:ISS
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2023年01月11日

季節の星座案内 〜オリオン座〜

★ 2つの1等星ベテルギウスとリゲル、5つの2等星があり、全天でもっとも見つけやすい星座でしょう。20時〜21時ごろの時間だと、12月〜3月ごろに見ることができます。

星図カラー2023年01月.png

★ オリオン座の物語
古代メソポタミア時代(今から6千年〜4千年くらい前)は、羊いの星座でした。
ギリシャ神話では、海の神ポセイドンの息子で狩人かりゅうど巨人きょじんオリオンのすがたとされています。キオス島のライオンを退治たいじした棍棒こんぼうを右手に、そのライオンの毛皮を左手に持ったすがたでえがかれます。

オリオン座a.png

★ オリオン座の天体
★ ベテルギウス
オリオン座の左上にあるオレンジ色の1等星です。地球から550光年のきょりにあり、大きさが太陽の1000倍という超巨星ちょうきょせいです。星の一生の最期さいごをむかえて不安定ふあんていになっていると考えられていて、明るさが2〜3倍変化へんかします。2020年はじめには2等星にまで暗くなったことがあります。
★ リゲル
オリオン座の右下にある青白色の1等星です。地球から900光年のきょりにあり、明るさが太陽の20万倍というとても明るい星で、1万光年はなれていたとしても肉眼にくがんで見ることができます。リゲルはアラビア語で「足」という意味です。
★ 三ツ星と「S」
オリオンのベルトの位置いちにミンタカ、アルニラム、アルニタクの三つの2等星がならんでいます。3つの星をつないだ線を左下にずっとのばすと、おおいぬ座の1等星シリウスがあります。双眼鏡そうがんきょう望遠鏡ぼうえんきょうで見ると、ミンタカとアルニラムの間に「S」の字に星がならんでいるのが分かります。
★ Mメシエ42(オリオン大星雲)Mメシエ43
とても明るい星雲で、肉眼でも三ツ星の下にぼんやりと見えます。双眼鏡や望遠鏡を使うとよりはっきり見ることができます。
★ ラムダラムダ(Crコリンダー69)
ベテルギウスの右上の4等星、オリオン座λラムダ星のまわりの星団です。λラムダ星が「λラムダ」の形にならんでいるので、ラムダラムダと呼ばれています。
★ オリオンのたて、オリオン座W星
オリオン座の右がわに、6つの3等星〜5等星がたてにならんでいます。上からπパイ1、π2、π3、π4、π5、π6と名前がついています。星座絵ではライオンの毛皮にえがかれる事が多いですが、星のならびはオリオンの「盾」とよばれます。
π5星からπ6星の先にオレンジ色の6等星オリオン座W星があります。炭素たんそ星というしゅるいのとても赤い星です。

オリオン座b.png
三ツ星とS.png
M42.png
λOri.png
πOri.png

むらさき色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜7まい目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。
リンク先はNASAのAPOD (今日の1枚、Astronomy Picture of the DAY)の写真です。

タグ:星座
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2023年01月04日

しぶんぎ座流星群

★ 三大流星群りゅうせいぐんの1つ、しぶんぎ座流星群の活動がピークをむかえます。1月4日3時(未明みめい)〜6時ごろにかけて、1時間あたり5くらいの流れ星が見られると予想されます。
今年は月明かりもあり、ピーク時刻じこくも4日昼と予想されているので、条件じょうけんはあまりよくないです。明け方近くの方が月の高さもひくく、ピーク時刻に近くなるので、よりたくさんの流れ星を見ることができるでしょう。
★ 流れ星は、宇宙うちゅうにある大きさ1ミリ〜数センチメートルくらいの小さなつぶが秒速数十キロメートルの速さで地球にとびこんで来て、大気と衝突しょうとつして光を放つ現象げんしょうです。「しぶんぎ座」というのは、うしかい座とりゅう座の間に昔あった星座で、現在げんざいはありません。昔あったしぶんぎ座の方向(「放射点ほうしゃてん」といいます)からつぶがとびこんでくるので、「しぶんぎ座流星群」という名前がついています。しかし、流れ星はしぶんぎ座にかぎらず、夜空のどこにでもあらわれるので、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうは使わず、肉眼にくがんで夜空全体を観察かんさつしましょう。
★ 街灯がいとうや家のあかりが目に入らない、なるべく暗い場所で観察しましょう。西の方角に月明かりがありますので、月の方は見ないようにしましょう。暗い場所に行ってから、暗さになれて流れ星が見えるようになるまで時間がかかります。少なくとも20分間は観察をつづけましょう。また、冬の屋外はとてもひえます。寒くない服装ふくそうで観察しましょう。

しぶんぎ座流星群_20230104.png
タグ:流星群
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2022年12月30日

月面X

★ 12月30日の19時半〜21時ごろ、月面に「X」の文字があらわれます。ブランキヌス、ラカイユ、プールバッハの3つのクレーターの境界きょうかい部分に、真横から太陽光が当たることで「X」の文字がうかび上がって見える現象げんしょうです。
肉眼にくがんでは観察かんさつできませんので、望遠鏡ぼうえんきょうで見てみましょう。10倍くらいの双眼鏡そうがんきょうでも、三脚さんきゃくなどでしっかり固定こていすれば観察することができます。また、月のかけぎわが正面にあって、月正面のクレーターが観察しやすい時期でもありますので、他のクレーターも観察してみましょう。

★ 月面Xは、月が1回けする間(およそ30日)の間に1時間ほどしか見られず、かつ、その時間が夜間で、さらに、月がのぼっているという条件じょうけんがつくので、月食ほどではないですがめずらしい現象です。この後、2023年中は夜間に月面Xを見ることはできません。次に夜間に月面Xを見られるのは、2024年1月18日です。

月面X_20221230b.jpg
(画像は NASA Scientific Visualization Studio より作成。左下丸囲みは12時間後の同じ場所のようす。)
タグ:月面X
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2022年12月29日

月と木星が接近

★ 12月29日夜、月と木星の接近せっきんが見られます。18時〜22時ごろ、肉眼にくがんで見ることができます。
18時ごろで3度(満月まんげつ6こ分)、22時ごろで2度(満月4こ分)に接近して見えます。どの時間でも、双眼鏡そうがんきょうで月と木星を同じ視野しやに見ることができます。

月・木星_20221229.png
(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。月は2.5倍に、木星、土星は60倍に拡大して描いています。)
タグ: 木星
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2022年12月24日

季節の星座案内 〜ぎょしゃ座〜

★ 1等星カペラ、2つの2等星、2つの3等星で作られる5角形が見つけやすい星座です。ただし、2等星のエルナトはおうし座の星です。2022〜23年の冬は明るい火星がそばにあるので、より見つけやすでしょう。20時〜21時ごろの時間だと、11月〜4月ごろに見ることができます。
ぎょしゃ座は天の川が真ん中を流れていますので、たくさんの星々を見ることができます。

星図カラー2023年01月.png

★ ぎょしゃ座の物語
古代メソポタミア時代(今から6千年〜4千年くらい前)は、羊い(山羊飼い)のつえと羊(山羊)のむれを表していました。

ギリシャ神話では、戦車せんしゃをあやつるアテナイ(現在げんざいのアテネ)王のエリクトニオスとされています。戦車といっても現代のような戦車ではなく、戦争用の馬車(チャリオット)のことです。エリクトニオスは戦車に乗っているのですが、古代メソポタミア時代からのなごりなのか、子ヤギをだいた姿すがたでえがかれます。

ぎょしゃ座a.png

★ ぎょしゃ座の天体
★ カペラ
うす黄色の1等星です。地球から43光年のきょりにあります。カペラはラテン語でメスヤギという意味です。
★ 子ヤギ
ぎょしゃ座は子ヤギをだいた姿でえがかれるのですが、カペラの右下にある3つの3〜4等星が子ヤギにあたります。3つの星は、白色、青白色、オレンジ色と少しずつ色がちがうので、双眼鏡そうがんきょうで見くらべてみましょう。
★ チェシャねこ
『ふしぎの国のアリス』に登場するチェシャ猫のような、ニヤッとわらった大きな口と2つの目のように星がならんで見えます。双眼鏡で観察かんさつしてみましょう。
★ Melメロッテ31
5〜6等星が5つ細長くならんでいます。星のならびが「はねる小魚」に見えるという人もいます。双眼鏡で観察してみましょう。
★ Mメシエ36
地球から4100光年のきょりにある星団せいだん(星の集まり)です。双眼鏡ではぼんやりとした光のにじみのように見えます。望遠鏡を使うと、明るい星が数十個集まっている様子が観察できます。
★ Mメシエ37
地球から4500光年のきょりにある星団(星の集まり)です。双眼鏡ではぼんやりとした光のにじみのように見えます。望遠鏡を使うと、暗い(細かい)星が無数に集まっている様子が観察できます。

ぎょしゃ座b.png
子ヤギ.png
M36、チェシャ猫、Mel31.png
M37.png


紫色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜6枚目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。
タグ:星座
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2022年12月23日

12月〜1月の月

★ 12〜1月の月の満ち欠けと出入り時刻です。
日の入り後〜21時ごろの時間に月が観察かんさつできるのは、12月25日〜1月10日の間です。その後、1月11日〜1月24日ごろは、日の入り後〜21時ごろの時間、月明かりがなく星が観察しやすくなります。

★ 12月30日は半月ですが、月面にXの文字が現れる「月面X」が見られます。

 日付  月の出 月の入り
12/23 06:47 16:22 ● 新月
     24 07:56 17:30
     25 08:57 18:45
     26 09:47 20:01
     27 10:28 21:14
     28 11:02 22:24
     29 11:32 23:30
     30 11:59 00:34(翌日よくじつ) ◐ 半月(上弦じょうげん
     31 12:26 01:36( 〃 )
01/01 12:54 02:37( 〃 )
     02 13:24 03:39( 〃 )
     03 13:58 04:40( 〃 )
     04 14:36 05:39( 〃 )
     05 15:20 06:34( 〃 )
     06 16:10 07:24( 〃 )
     07 17:04 08:08( 〃 ) ○ 満月
     08 18:02 08:46( 〃 )
     09 19:00 09:18( 〃 )
     10 19:59 09:47( 〃 )
     11 20:56 10:13( 〃 )
     12 21:54 10:38( 〃 )
     13 22:51 11:02( 〃 )
     14 23:50 11:28( 〃 )

月面X_20221230.jpg
タグ:
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2022年12月18日

水星が観望好期

★ 12月18日〜28日ごろ、日の入り後の南西の空ひくくに水星が見えます。
水星は太陽から28度以上いじょうはなれないので、空が暗くなってから1時間もするとしずんでしまい、ごくわずかな時間しか見ることができません。12月18日〜28日は、日の入り後の水星の高さが10度近くあり、観望かんぼう好期こうきです。

★ 水星はとても低くに(地平線からの高さが5〜10度)見えるので、南西の方向に見晴らしのよい場所で、夕方17:30〜17:50ごろに観察かんさつしてみましょう。日の入り後の高さがもっとも高いのは12月24日ですが、水星は日に日に暗くなるので、期間の前半のほうが見つけやすいでしょう。1等星の数倍の明るさなので肉眼にくがんで見えますが、双眼鏡そうがんきょうがあればさがしやすいでしょう。太陽をあやまって見ないため、観察は太陽がしずむ17:00以降いこうにして下さい。

★ 25日には三日月が左上に見えるので目印めじるしになります。また、高さが低いので見るのがむずかしいですが、期間中、金星が右下から近づいてきます。

水星の次の観望好期は、1月下旬の明け方です。

水星_20221219-1228.png
(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。背景の星は12/25の配置。月は2.5倍に拡大しています。)
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2022年12月14日

ふたご座流星群

★ 12月14日、ふたご座流星群りゅうせいぐんの活動がピークをむかえます。
ふたご座流星群の流れ星は、12月7日ごろから17日ごろまで現れていますが、とくに13日21時ごろ〜14日5時ごろにかけて1時間あたり5〜10個、14日21時ごろ〜15日5時ごろにかけて1時間あたり10個くらいの流れ星が見られると予想されます。

★ 流れ星は、宇宙うちゅうにある大きさ1ミリ〜数センチメートルくらいの小さなつぶが秒速数十キロメートルの速さで地球にとびこんで来て、大気と衝突しょうとつして光を放つ現象げんしょうです。ふたご座の方向(「放射点ほうしゃてん」といいます)からつぶがとびこんでくるので、「ふたご座流星群」という名前がついています。しかし、流れ星はふたご座にかぎらず、夜空のどこにでも現れるので、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうは使わず、肉眼にくがんで夜空全体を観察かんさつしましょう。

★ 街灯がいとうや家のあかりが目に入らない、なるべく暗い場所で観察しましょう。東の方角に月明かりがありますので、月の方は見ないようにしましょう。暗い場所に行ってから、暗さになれて流れ星が見えるようになるまで時間がかかります。少なくとも20分間は観察をつづけましょう。
また、冬の屋外はとてもひえます。寒くないかっこうで観察しましょう。

ふたご座流星群_20221214.png
タグ:流星群
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