
1等星デネブと5つの2〜3等星が十字の形にならんでいて、見つけやすい星座です。「南十字」に対して「北十字」(ノーザンクロス)ともよばれます。はくちょう座は天の川の中にあるので、
双眼鏡や
望遠鏡で見るとたくさんの星を見ることができます。20時〜21時ごろの時間だと、7月〜11月ごろに見ることができます。

はくちょう座の物語古代バビロニア時代(今から4,000年〜3,000年くらい前)は、ウカドゥクカという
嵐の
怪物のすがたの一部とされていました。
ギリシャ神話では、大神ゼウスがスパルタ(
現在のギリシャ)の
王妃レダに会いに行くとき
変身した白鳥のすがたとされています。そのときレダが
産んだのがふたご座のカストルとポルックスとされています。

はくちょう座の天体
デネブはくちょう座のデネブ、こと座のベガ、わし座のアルタイルの3つの1等星は「夏の大三角」とよばれ、理科の教科書にも出てきます。
ベガとアルタイルは地球から
約20光年と近くにありますが、デネブは1等星の中では一番遠い約1,400光年の
距離にあり、じっさいの明るさは太陽の5万倍というとても明るい星です。

はくちょう座オミクロン星
オミクロン1星とオミクロン2星は4等星の二重星で、双眼鏡でデネブと同じ
視野に見れます。空の暗い場所では、2つの星がならんでいるのが
肉眼でも見えます。
オミクロン1星を双眼鏡や望遠鏡で見ると、さらに30番星と31番星という2つの星に分かれて見えます。

サドル
付近サドルは、はくちょう座の十字が
交差しているところの2等星です。サドルの近くは天の川が
濃くなっていて、双眼鏡や
低倍率の望遠鏡で見ると視野いっぱいに星がたくさん見れます。
アルビレオはくちょうのくちばしにあたる星で、オレンジ色の3等星と青白い5等星の
対比が美しい二重星です。20倍以上の
望遠鏡で見ることができます。
宮沢賢治の『
銀河鉄道の夜』にも登場し、
宝石のサファイアとトパーズにたとえられています。
「もうここらは白鳥区のおしまいです。ごらんなさい。あれが名高いアルビレオの観測所です。」
窓の外の、まるで花火でいっぱいのような、あまの川のまん中に、黒い大きな建物が四棟ばかり立って、その一つの平屋根の上に、眼もさめるような、青宝玉と黄玉の大きな二つのすきとおった球が、輪になってしずかにくるくるとまわっていました。




紫色の大きい円は8倍くらいの
双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の
望遠鏡(
国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜6
枚目の図はプラネタリウムソフト
Stellarium をもとに
作成しました。
リンク先は
国立天文台ギャラリー です。
posted by rihaku at 00:00|
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星空