2020年07月16日

ネオワイズ彗星が観望好期

★ 7月後半、ネオワイズ彗星(C/2020 F3)が日没後の北西〜西北西の空に見えます。
 7月中旬は、空が暗くなる20時頃から、北西の方向に見えますが、高さは15度前後で低く、まもなく沈んでしまいます。明るさは約3等級で、肉眼でも見える明るさですが、街中で見るのは難しいかも知れません。双眼鏡で観察すると良いでしょう。北西の方向が開けた、街灯や家の灯りが目に入らない、なるべく暗い場所で観察しましょう。
 7月下旬になると、20時の高さも20度以上、沈む時間も23時以降となり、観察しやすくなりますが、地球から離れてゆくので、しだいに暗く小さくなってゆきます。
★ ネオワイズ彗星は、今年3月27日に赤外線探査衛星NEOWISEに発見されました。明るい彗星としては、2013年のライブジョイ彗星以来7年ぶりの出現です。太陽の周りを楕円軌道で6800年周期で回っていて、7月3日に水星軌道のすぐそばをかすめるように太陽に最接近し、現在は遠ざかりつつあるところです。

(画像1枚目は NASAジェット推進研究所 、2枚目は アストロアーツ より)
ネオワイズ彗星

ネオワイズ彗星
タグ:彗星
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2020年05月22日

水星が観望好期

★ 5月22日〜6月12日頃、日の入り後の西の空で、今年一番の好条件で水星が見られます。
水星は太陽から28度以上離れないので、空が暗くなり始める頃には、地平線から10度くらいの高さしかなく、その後1時間ほどで沈んでしまいます。西の方向に見晴らしの良い場所で、19:30〜20:00頃に観察してみましょう。明るさは0〜1等級なので肉眼で見えますが、双眼鏡があれば探しやすいでしょう。太陽を誤って見ないため、双眼鏡での観察は、太陽が沈んでからにするようにして下さい。
★ 日の入り後の高さがもっとも高くなるのは6月2日頃ですが、5月22日の明るさ(マイナス0.6等級)に比べて、6月2日の明るさは0.4倍(0.4等級)、6月12日の明るさは0.16倍(1.4等級)と、日が経つにつれ次第に暗くなってゆきますので、なるべく5月中に観察した方が良いでしょう。
★ 5月22日には金星が約1度、5月24日には細い月が約3度まで近づいて見えます。

水星の次の観望好期は、11月上旬〜中旬の明け方です。

(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。月は2倍の大きさで描いています。)
水星_20190219-0305.png
タグ: 金星 水星
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2020年02月06日

水星が観望好期

★ 2月6日〜13日頃、日の入り後の西の空で水星が見られます。
水星は太陽から28度以上離れないので、空が暗くなり始める頃には、地平線から10度くらいの高さしかなく、その後1時間ほどで沈んでしまいます。西の方向に見晴らしの良い場所で、18:00〜18:30頃に観察してみましょう。西の空に明るく輝く金星の右下、地平線近くが目印です。
★ 日の入り後の高さがもっとも高くなるのは2月10日頃です。明るさはマイナス1〜0等級なので肉眼で見えますが、双眼鏡があれば探しやすいでしょう。太陽を誤って見ないため、双眼鏡での観察は、日が沈んでからするようにして下さい。
2月10日には、ISSの上空通過もあわせて見ることが出来ます。

水星の次の観望好期は、5月下旬〜6月上旬です。

(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成)
水星_20190219-0305.png
タグ:水星
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2020年01月04日

しぶんぎ座流星群

★ 三大流星群の1つ、しぶんぎ座流星群の活動がピークを迎えます。
しぶんぎ座流星群の流れ星は、1月1日〜7日頃の期間現れますが、特に1月4日未明4時〜6時頃と、5日深夜1時〜6時頃にかけて、たくさんの流れ星が見られると予想されます。多いときで1時間に10個程度の流れ星が見られるでしょう。
★ 夜中の0時までの時間帯は、日本は放射点の方向(流星の元になるチリの粒が飛びこんでくる方向)に向いていませんので、しぶんぎ座流星群の流れ星は見られません。夜ふかしして5日1時頃(4日深夜)に見るか、逆に早起きして4日5時頃か5日5時頃に見ると良いでしょう。
★ 「しぶんぎ座」というのは、うしかい座とりゅう座の間に昔あった星座で、現在はありません。昔しぶんぎ座があった方向に放射点があるので「しぶんぎ座流星群」という名前がついています。しかし、流れ星は夜空のどの方向にでも現れるので、望遠鏡や双眼鏡は使わず、肉眼で夜空全体を観察しましょう。
★ 街灯や家の灯りが目に入らない、なるべく暗い場所で観察しましょう。暗い場所に行ってから、暗さに慣れて流れ星が見えるようになるまで時間がかかります。最低でも15分間は観察を続けましょう。また、この季節の屋外はとても冷えます。しっかり寒さ対策をして観察しましょう。

(画像は 国立天文台 ほしぞら情報 より)
ふたご座流星群
タグ:流星群
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2019年12月14日

ふたご座流星群

★ ふたご座流星群の活動がピークを迎えます。
ふたご座流星群の流れ星は、12月7日頃から17日頃まで現れていますが、特に12月13日夜〜14日明け方と、14日夜〜15日明け方にかけて、たくさんの流れ星が見られると予想されます。
★ 残念ながら今年は、ほぼ満月に近い月明かりがあるので、見える流れ星の数が例年に比べて少なくなります。
流れ星は20時過ぎ頃から現われ始め、明け方に近づくにつれて増えてゆきます。12月13日夜〜14日明け方は、多いときで1時間に数個程度、14日夜〜15日明け方は、多いときで1時間に十数個程度の流れ星が見られるでしょう。
★ チリの粒がふたご座の方向(「放射点」といいます)から地球に飛び込んで来て、流れ星となって見えるので、「ふたご座流星群」という名前がついています。しかし、流れ星はふたご座に限らず、夜空のどこにでも現れるので、望遠鏡や双眼鏡は使わず、月の方を見ないようにして、肉眼で夜空全体を観察しましょう。
★ 街灯や家の灯りが目に入らない、なるべく暗い場所で観察しましょう。暗い場所に行ってから、暗さに慣れて流れ星が見えるようになるまで時間がかかります。最低でも15分間は観察を続けましょう。また、この季節の屋外はとても冷えます。暖かい格好で観察しましょう。

ふたご座流星群
タグ:流星群
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2019年12月05日

金星が観望好期


★ 日の入り後の西の空に金星が見えるようになってきました。5月中旬頃まで見ることが出来ます。今は、日の入り後2時間ほどしか見られませんが、日の入り後の高さは、この後どんどん高くなってゆき、見える時間も長くなってゆきます。4月になると22時頃まで見えるようになります。また、明るさも次第に増してゆき、4月下旬に最も明るくなります(1等星の約160倍)。
★ 望遠鏡も持っている人は、金星の満ち欠けも観察してみましょう。5月にかけて、だんだん欠けてゆき、大きさが変わる様子が観察できます。

(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成)
金星【代替テキスト】
タグ:金星
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2019年11月25日

日の出前の水星が観望好期

★ 11月下旬〜12月上旬、日の出前の東の空で水星が観望好期です。
水星は太陽から28度以上離れないので、日の出前1時間くらいにならないと上って来ず、地平線から10度くらい上ると空が明るくなって見えなくなってしまいます。東の方向に見晴らしの良い場所で、6:00頃観察してみましょう。水星の右上には火星、さらにその右上にはスピカ(おとめ座の1等星)も見れます。
★ 日の出前の高さがもっとも高くなるのは11月27日頃です。明るさは0等級なので肉眼で見えますが、双眼鏡があれば探しやすいでしょう。双眼鏡での観察は6時半までには終え、太陽を見ないように注意して下さい。
★ 11月25日には、細い月と水星が3度まで近づいている様子も見ることが出来ます。

日の出が遅いので、日の出前と言っても6時台です。いつもより少し早起きして水星を見てみてはいかがでしょうか。水星の次の観望好期は来年2月上旬の夕方です。

(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。月は実際よりも大きく描いています。)
水星_20190219-0305.png水星
タグ:水星
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2019年11月06日

変光星ミラの明るさが極大


★ くじら座の変光星ミラが目で見える明るさになっています。
ミラは約11ヶ月周期で約10等級⇔約3等級と1000倍も明るさが変わる変光星です。ほとんどの期間、見ることは出来ませんが、年に1〜2ヶ月間だけ見える明るさになります。今年はちょうどくじら座を観望しやすい季節に、2等級台まで明るくなっています。11月いっぱいは見つけやすいと思いますので、街灯などの明かりの少ない場所でぜひ探してみましょう。
★ 見つけ方
夜20時〜22時頃に、東の空にアルデバラン(おうし座、オレンジ色)、南の空にフォーマルハウト(みなみのうお座、白色)の2つの1等星が見えます。
アルデバランとフォーマルハウトを結んだ直線上に、オレンジ色の2等星が3つ並んで見えます。左(東)からメンカル、ミラ、ディフダです(3つともくじら座)。

(1枚目画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。2枚目画像は過去4年間のミラの変光の様子。アメリカ変光星観測者協会 https://www.aavso.org/ より。)

くじら座のミラ
くじら座のミラ
タグ:ミラ 変光星
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2019年08月13日

ペルセウス座流星群

★ ペルセウス座流星群がピークを迎えます。
ペルセウス座流星群の活動そのものは、7月下旬から始まっていて、8月下旬まで流れ星を見ることが出来ますが、特に8月11日〜14日の夜、たくさんの流れ星が現れます。一番たくさんの流れ星が現れると予想されているのは、8月12日の夜から13日の未明にかけてです。

流れ星は21時頃から翌朝4時頃にかけて見えます。時間が遅いほど流れ星の数が増えてゆき、21時頃は1時間に数個程度、0時頃は1時間に数個〜十個程度、3時頃は十個〜十数個程度の流れ星が見られるでしょう。

残念ながら今年は、ほぼ満月に近い月明かりがあるので、見える流れ星の数が例年に比べて少ないと予想されるのですが、12日未明の2時〜4時、13日未明の3時〜4時は月が沈んでいるので、たくさんの流れ星を見るチャンスです。

★ 流れ星がペルセウス座の方向(「放射点」といいます)から地球に飛びこんでくるので、「ペルセウス座流星群」という名前がついています。しかし、流れ星はペルセウス座に限らず、夜空のどこにでも現れるので、望遠鏡や双眼鏡は使わず、月の方を見ないようにして、肉眼で夜空全体を観察しましょう。
★ 街灯や家の灯りが目に入らない、なるべく暗い場所で観察しましょう。暗い場所に行ってから、暗さに慣れて流れ星が見えるようになるまで時間がかかります。最低でも15分間は観察を続けましょう。

ペルセウス座流星群ペルセウス座流星群ペルセウス座流星群
タグ:流星
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2019年08月09日

水星が日の出前の東の空で観望好期

★ 8月9日〜15日頃、日の出前の東の空で水星が観望好期です。あまり見る機会のない水星を、夏休み(またはお盆休み)に早起きして見てみてはいかがでしょうか。
★ 水星は太陽から28度以上離れないので、日の出前1時間くらいにならないと上って来ず、地平線から10度くらい上るうちに空が明るくなって見えなくなってしまいます。東の方向に見晴らしの良い場所で、4:30〜4:45頃観察してみましょう。日の出前の高さがもっとも高くなるのは8月11日です。明るさは0〜マイナス1等級なので、肉眼で見えますが、双眼鏡があれば探しやすいでしょう。双眼鏡での観察は5時までには終え、太陽を見ないように注意して下さい。
 水星の次の観望好期は11月末〜12月初めの明け方です。


(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成)
水星_20190219-0305.png水星
タグ:水星
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