
10月6日に火星が地球に最接近します。
火星は夕方東の空から上り、真夜中に南の空を通って、明け方に西の空に沈むまで一晩中見えています。明るさはマイナス2.6等級(1等星の30倍)と明るく、オレンジ色に輝いているので、すぐに見つけることが出来るでしょう。

最接近時の火星までの距離は、6,200万km(地球〜月の距離の160倍、地球〜太陽の距離の0.4倍)です。これは、2018年7月の大接近時の5,800万kmにはおよびませんが、「ほぼ」大接近といってもよい接近です。10月6日の1日間だけ接近しているわけではなく、11月半ばまでずっと8,000万km以下の距離にあります。火星が地球に8,000万km以下まで接近するのは、次は2033年までありません。

図は、毎日20時に見える火星の模様です。次第に遠ざかって小さくなってゆく火星の大きさも表しています。小さな望遠鏡でも、黒い模様と、火星の南極(図で上側)にある、極冠という氷のかたまりが白く見えるので、観察してみましょう。なお、2018年の大接近時には、火星で大規模な砂嵐が発生して、表面の模様を詳しく見ることが出来ませんでした。今回の接近は模様を詳しく観察できる貴重なチャンスと言うことになります。

毎日同じ時刻に火星を観察すると、少しずつ見える模様が変わってゆくことに気づきます。角度で約10度ずつ、見える面が変わってゆき、約40日で一周して同じ模様に戻ります。火星の自転周期は約24時間40分なので、3日+2時間後に見える模様はほぼ同じです。例えば、10月3日20時と10月6日22時に見える模様はほぼ同じです。
(画像はプラネタリウムソフト
Stellarium で作成。望遠鏡での観察に合わせて、上下左右反転しています。)

posted by rihaku at 00:00|
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観望好期