2023年03月05日

天体観望会を開催しました

★ けいはんな記念公園で天体観望会かんぼうかい開催かいさいしました。雨やくもりによる中止や冬の間のお休みがあったため、10月以来いらい5か月ぶりの開催となりました。
★ 今回はじめてのこころみとして、望遠鏡ぼうえんきょう映像えいぞうをディスプレイにうつしながら、望遠鏡も直接ちょくせつのぞいていただける「ハイブリッド方式」の観望会をしました。
お天気は快晴かいせいで、参加さんかしたみなさまには、接近せっきん中の木星と金星、月、火星、プレアデス星団せいだん(すばる)、オリオン大星雲(M42)、M41(おおいぬ座の散開さんかい星団)、おおいぬ座145番星(二重星)、おおいぬ座τタウ星団(NGC2362)、M47(とも座の散開星団)を見ていただきました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました★

次回は4月8日(土)19:00〜20:30です。

天体観望会_20230305a.jpg
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2023年02月11日

季節の星座案内 〜おおいぬ座、こいぬ座〜

★ おおいぬ座はシリウス、こいぬ座はプロキオンとそれぞれ1等星があり、どちらも見つけやすい星座です。20時〜21時ごろの時間だと、1月〜4月ごろに見ることができます。
おおいぬ座とこいぬ座の間には天の川が流れていて、いっかくじゅう座という星座がありますが、4等星より暗い星しかないので、星座の形を見つけるのはむずかしいです。

星図カラー02-03月.png

★ おおいぬ座、こいぬ座の物語
古代メソポタミア(3千〜5千年前)では、おおいぬ座は弓矢の星座でした。シリウスが矢じりにあたります。
古代エジプト(2千〜5千年前)では、シリウスは豊穣ほうじょうの女神ソプデトとされ、シリウスが夜明け前の東の空に見えるようになると、ナイル川の増水ぞうすいが始まることから、こよみのもととなる重要じゅうような星でした。
ギリシャ神話ではどんな獲物えものも決してにがさない神犬ライラプスのすがただとも、狩人かりうどオリオンの猟犬りょうけんのすがただともされています。
おおいぬ座a.png

★ おおいぬ座、こいぬ座の天体
★ シリウス
全天でもっとも明るい1等星です。地球から9光年の近さにあり、太陽をのぞくと7番目に近い恒星こうせいです。シリウスはギリシャ語で「きこがすもの」という意味です。オリオン座の三ツ星を左下にのばすとシリウスを見つけられます。
★ プロキオン
地球から11光年の近さにあります。プロキオンはギリシャ語で「犬の前」という意味で、シリウスより少し早く上ってくることから名づけられました。シリウス、プロキオンとオリオン座のベテルギウスの3つの1等星をつないでできる三角形は「冬の大三角」と呼ばれています。
★ Mメシエ41
シリウスのすぐ下にある星団せいだんです。6〜8倍の双眼鏡そうがんきょうだとシリウスと同じ視野しやに見えます。望遠鏡ぼうえんきょうで見ると視野いっぱいに星が広がります。
★ おおいぬのしっぽ
おおいぬ座のおしりのあたり、2等星ウェゼンをかこむように「C」の字に星がならんでいます。
★ Crコリンダー140
おおいぬ座の下の方にある星団です。色とりどりの星が集まっています。

おおいぬ座b.png
M41.png
おおいぬのしっぽ.png
Cr140.png


むらさき色の大きい円は8倍くらいの双眼そうがんきょう鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡ぼうえんきょう国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜7まい目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成さくせいしました。
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2023年02月03日

ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過

★ ISS(国際こくさい宇宙うちゅうステーション)の上空通過つうかが、2月3日〜6日の夜に見られます。特に3日は奈良のほぼ真上を通過しますので、とても明るく見えます(マイナス3.9等級、1等星の90倍の明るさ)。
いずれも、北西方向から南東方向へ通過してゆきます。
【見える時間】
 2/03 18:49 → 18:53(地球のかげに入り光らなくなる)
 2/04 18:01 → 18:07
 2/05 18:49 → 18:55
 2/06 18:00 → 18:06
(※ 他に見られる日時もありますが、奈良からのきょりが遠く、観察かんさつがむずかしいものはあげていません。また、ISSの軌道きどう変更へんこうにより、通過時刻じこく予報よほうから2〜3分ずれることがあります。)

★ ISS(国際宇宙ステーション)は、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうを使わなくても、まちなかで肉眼にくがんで見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機ひこうきかと思うくらい明るい(1等星の数十倍の明るさ)ですが、チカチカ点滅てんめつせず音もしないので、飛行機と区別くべつがつきます。

★ 次は3月14日ごろに見られる予定です。

ISS_20230203_orbit.jpeg
ISS_20230203.png
ISS_20230204.png
ISS_20230205.png
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(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
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2023年01月11日

季節の星座案内 〜オリオン座〜

★ 2つの1等星ベテルギウスとリゲル、5つの2等星があり、全天でもっとも見つけやすい星座でしょう。20時〜21時ごろの時間だと、12月〜3月ごろに見ることができます。

星図カラー2023年01月.png

★ オリオン座の物語
古代メソポタミア時代(今から6千年〜4千年くらい前)は、羊いの星座でした。
ギリシャ神話では、海の神ポセイドンの息子で狩人かりゅうど巨人きょじんオリオンのすがたとされています。キオス島のライオンを退治たいじした棍棒こんぼうを右手に、そのライオンの毛皮を左手に持ったすがたでえがかれます。

オリオン座a.png

★ オリオン座の天体
★ ベテルギウス
オリオン座の左上にあるオレンジ色の1等星です。地球から550光年のきょりにあり、大きさが太陽の1000倍という超巨星ちょうきょせいです。星の一生の最期さいごをむかえて不安定ふあんていになっていると考えられていて、明るさが2〜3倍変化へんかします。2020年はじめには2等星にまで暗くなったことがあります。
★ リゲル
オリオン座の右下にある青白色の1等星です。地球から900光年のきょりにあり、明るさが太陽の20万倍というとても明るい星で、1万光年はなれていたとしても肉眼にくがんで見ることができます。リゲルはアラビア語で「足」という意味です。
★ 三ツ星と「S」
オリオンのベルトの位置いちにミンタカ、アルニラム、アルニタクの三つの2等星がならんでいます。3つの星をつないだ線を左下にずっとのばすと、おおいぬ座の1等星シリウスがあります。双眼鏡そうがんきょう望遠鏡ぼうえんきょうで見ると、ミンタカとアルニラムの間に「S」の字に星がならんでいるのが分かります。
★ Mメシエ42(オリオン大星雲)Mメシエ43
とても明るい星雲で、肉眼でも三ツ星の下にぼんやりと見えます。双眼鏡や望遠鏡を使うとよりはっきり見ることができます。
★ ラムダラムダ(Crコリンダー69)
ベテルギウスの右上の4等星、オリオン座λラムダ星のまわりの星団です。λラムダ星が「λラムダ」の形にならんでいるので、ラムダラムダと呼ばれています。
★ オリオンのたて、オリオン座W星
オリオン座の右がわに、6つの3等星〜5等星がたてにならんでいます。上からπパイ1、π2、π3、π4、π5、π6と名前がついています。星座絵ではライオンの毛皮にえがかれる事が多いですが、星のならびはオリオンの「盾」とよばれます。
π5星からπ6星の先にオレンジ色の6等星オリオン座W星があります。炭素たんそ星というしゅるいのとても赤い星です。

オリオン座b.png
三ツ星とS.png
M42.png
λOri.png
πOri.png

むらさき色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜7まい目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。
リンク先はNASAのAPOD (今日の1枚、Astronomy Picture of the DAY)の写真です。

タグ:星座
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2023年01月04日

しぶんぎ座流星群

★ 三大流星群りゅうせいぐんの1つ、しぶんぎ座流星群の活動がピークをむかえます。1月4日3時(未明みめい)〜6時ごろにかけて、1時間あたり5くらいの流れ星が見られると予想されます。
今年は月明かりもあり、ピーク時刻じこくも4日昼と予想されているので、条件じょうけんはあまりよくないです。明け方近くの方が月の高さもひくく、ピーク時刻に近くなるので、よりたくさんの流れ星を見ることができるでしょう。
★ 流れ星は、宇宙うちゅうにある大きさ1ミリ〜数センチメートルくらいの小さなつぶが秒速数十キロメートルの速さで地球にとびこんで来て、大気と衝突しょうとつして光を放つ現象げんしょうです。「しぶんぎ座」というのは、うしかい座とりゅう座の間に昔あった星座で、現在げんざいはありません。昔あったしぶんぎ座の方向(「放射点ほうしゃてん」といいます)からつぶがとびこんでくるので、「しぶんぎ座流星群」という名前がついています。しかし、流れ星はしぶんぎ座にかぎらず、夜空のどこにでもあらわれるので、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうは使わず、肉眼にくがんで夜空全体を観察かんさつしましょう。
★ 街灯がいとうや家のあかりが目に入らない、なるべく暗い場所で観察しましょう。西の方角に月明かりがありますので、月の方は見ないようにしましょう。暗い場所に行ってから、暗さになれて流れ星が見えるようになるまで時間がかかります。少なくとも20分間は観察をつづけましょう。また、冬の屋外はとてもひえます。寒くない服装ふくそうで観察しましょう。

しぶんぎ座流星群_20230104.png
タグ:流星群
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2022年12月24日

季節の星座案内 〜ぎょしゃ座〜

★ 1等星カペラ、2つの2等星、2つの3等星で作られる5角形が見つけやすい星座です。ただし、2等星のエルナトはおうし座の星です。2022〜23年の冬は明るい火星がそばにあるので、より見つけやすでしょう。20時〜21時ごろの時間だと、11月〜4月ごろに見ることができます。
ぎょしゃ座は天の川が真ん中を流れていますので、たくさんの星々を見ることができます。

星図カラー2023年01月.png

★ ぎょしゃ座の物語
古代メソポタミア時代(今から6千年〜4千年くらい前)は、羊い(山羊飼い)のつえと羊(山羊)のむれを表していました。

ギリシャ神話では、戦車せんしゃをあやつるアテナイ(現在げんざいのアテネ)王のエリクトニオスとされています。戦車といっても現代のような戦車ではなく、戦争用の馬車(チャリオット)のことです。エリクトニオスは戦車に乗っているのですが、古代メソポタミア時代からのなごりなのか、子ヤギをだいた姿すがたでえがかれます。

ぎょしゃ座a.png

★ ぎょしゃ座の天体
★ カペラ
うす黄色の1等星です。地球から43光年のきょりにあります。カペラはラテン語でメスヤギという意味です。
★ 子ヤギ
ぎょしゃ座は子ヤギをだいた姿でえがかれるのですが、カペラの右下にある3つの3〜4等星が子ヤギにあたります。3つの星は、白色、青白色、オレンジ色と少しずつ色がちがうので、双眼鏡そうがんきょうで見くらべてみましょう。
★ チェシャねこ
『ふしぎの国のアリス』に登場するチェシャ猫のような、ニヤッとわらった大きな口と2つの目のように星がならんで見えます。双眼鏡で観察かんさつしてみましょう。
★ Melメロッテ31
5〜6等星が5つ細長くならんでいます。星のならびが「はねる小魚」に見えるという人もいます。双眼鏡で観察してみましょう。
★ Mメシエ36
地球から4100光年のきょりにある星団せいだん(星の集まり)です。双眼鏡ではぼんやりとした光のにじみのように見えます。望遠鏡を使うと、明るい星が数十個集まっている様子が観察できます。
★ Mメシエ37
地球から4500光年のきょりにある星団(星の集まり)です。双眼鏡ではぼんやりとした光のにじみのように見えます。望遠鏡を使うと、暗い(細かい)星が無数に集まっている様子が観察できます。

ぎょしゃ座b.png
子ヤギ.png
M36、チェシャ猫、Mel31.png
M37.png


紫色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜6枚目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。
タグ:星座
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2022年10月28日

季節の星座案内 〜おひつじ座〜

★ 小さな星座ですが、ひつじの頭にある2等星ハマルと3等星シェラタンの2つは見つけやすいでしょう。20時〜21時ごろの時間だと、10月〜2月ごろに見ることができます。

星座せいざうらないの順番じゅんばんでは最初さいしょの星座ですが、このページで紹介しょうかいするのは最後さいごとなりました。これで星座占いの12星座を1年かけてすべて紹介したことになります。これから1年は1等星がある星座を中止に季節きせつの星座を紹介してゆきます。

星図カラー2022年11月.png

★ おひつじ座の物語
古代バビロニア時代(今から4,000年〜3,000年くらい前)は、現在げんざいペガスス座となっている四角い畑に麦のたねをまく農夫のうふのすがたとされていました。

ギリシャ神話では空とぶ金色の羊とされています。オルコメノス(ギリシャの都市の一つ)のプリクソス王子が、継母ままははにころされそうになったとき、この羊に乗ってコルキス(現在のジョージア)までにげたという話になっています。その後、イオールコス(ギリシャの都市の一つ)の王子イアーソーンが50人の英雄えいゆう(アルゴナウタイ)を集め、巨大船きょだいせんアルゴー号に乗って金色の羊をもとめてコルキスまで冒険ぼうけんする物語にも登場します。
おひつじ座a.png

★ おひつじ座の天体
★ ひつじの角
 ハマルのそばに、横向きのUの字に星がならんでいて、羊の角のようにもみえます。双眼鏡そうがんきょう観察かんさつしてみましょう。
★ メサルティム(おひつじ座ガンマ星)
 ほとんど同じ明るさの白い星が2つならぶ、ふたごのような二重星です。双眼鏡で2つに見るのはむずかしいので、望遠鏡ぼうえんきょうで観察してみましょう。人類じんるいがはじめて望遠鏡で発見した二重星で、1664年にロバート・フックが発見しました。
★ おひつじ座ラムダ星)
 黄白色と青の星がならぶ、美しい二重星です。双眼鏡で2つに見るのはむずかしいので、望遠鏡で観察してみましょう。
★ きたばえ座
 現在は使われていない星座です。羊のしっぽの部分に星が三角形にならんでいます。双眼鏡で観察してみましょう。17世紀せいきにみつばち座として作られたものが、すずめばち座、はえ座と名前がかわりました。

おひつじ座b.png
γAri、λAri.png

紫色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜6枚目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。
タグ:星座案内
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2022年10月25日

11月の月

★ 10〜11月の月の満ち欠けと出入り時刻です。
日の入り後〜21時ごろの時間に月が見えるのは、10月27日〜11月13日の間です。その後、11月14日〜11月27日の間は、日の入り後〜21時ごろの時間、月明かりがなく星が見やすくなります。
★ 11月1日は半月ですが、月面にXの文字が現れる「月面X」が見られます。
★ 11月8日は満月ですが、月が地球のかげにかくれる皆既月食かいきげっしょくが見られます。

 日付  月の出 月の入り
10/25 05:38 17:05 ● 新月
     26 06:45 17:37
     27 07:55 18:15
     28 09:07 19:00
     29 10:19 19:53
     30 11:25 20:56
     31 12:23 22:05
11/01 13:12 23:16 ◐ 半月(上弦じょうげん)「月面X」が見られる
     02 13:53 00:27(翌日よくじつ
     03 14:27 01:35( 〃 )
     04 14:57 02:41( 〃 )
     05 15:25 03:45( 〃 )
     06 15:52 04:48( 〃 )
     07 16:20 05:51( 〃 )
     08 16:49 06:54( 〃 ) ○ 満月(皆既月食)
     09 17:22 07:57( 〃 )
     10 18:00 08:58( 〃 )
     11 18:42 09:55( 〃 )
     12 19:31 10:47( 〃 )
     13 20:24 11:33( 〃 )
     14 21:21 12:12( 〃 )
     15 22:19 12:46( 〃 )
     16 23:18 13:17( 〃 ) ◑ 半月(下弦かげん

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タグ: 月食
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2022年10月14日

季節の星座案内 〜うお座〜

★ 星座せいざうらないにも登場する星座ですが、4等星より明るい星がなく、一番明るい星でも3.6等級なので、市街地しがいち肉眼にくがんで見ることはむずかしいでしょう。
さいわい、2022年後半〜2023年前半は、木星がうお座にあるので、場所は分かりやすいです。20時〜21時ごろの時間だと、10月〜1月ごろに見ることができます。

星図カラー2022年10月b.png

★ うお座の物語
古代メソポタミア時代(今から6千年〜4千年くらい前)は、うお座は水のめぐみをもたらすチグリス川とユーフラテス川とされていました。右がわの魚はツバメのすがたでえがかれることもありました。
うお座の近くにあるみずがめ座、やぎ座もそうですが、太陽がうお座の方向にあるころ(冬〜春)、メソポタミア地域ちいき(今のイラクのあたり)では雨期になり川の水がふえ、めぐみをもたらすことから、水と関係かんけいすると考えられたようです。

ギリシャ神話では、うお座は、愛と美の女神アフロディーテと息子エロスが怪物かいぶつテューポーンにおそわれて川ににげる時に、魚にへんしんしたすがたとされました。二人がはなればなれにならないようにひもで結ばれているそうです。
うお座a.png

★ うお座の天体
★ サークレット(頭飾り)
右がわの魚の頭にあたる部分で、4等〜5等星が7こ、にならんでいます。大きな輪なので、双眼鏡そうがんきょう視野しやからは少しはみ出してしまいます。

★ TX星
サークレットの左はしにあるとても赤い星で5等星です。炭素たんそ星という種類しゅるいの星です。地球から900光年のきょりにあります。

★ うお座の平行四辺形
うお座は、ペガスス座という大きな四角形のとなりにありますが、サークレットの下に4等〜5等星の小さな四角形の星のならびがあります。4つの星は色もちがうので観察かんさつしてみましょう。双眼鏡だと木星と同じ視野に入ります。

★ 93、94番星
左がわの魚にある、同じような明るさのオレンジ色と白い星がならぶ二重星です。双眼鏡で2つに分かれて見えます。夜空の暗い場所だと肉眼にくがんでも2つに分かれて見えるという人もいます。

うお座b.png
TX-Psc.png
93,94Psc.png


紫色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜5枚目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。

タグ:星座案内
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2022年09月26日

10月の月

★ 9〜10月の月の満ち欠けと出入り時刻です。
日の入り後〜21時ごろの時間に月が見えるのは、9月30日〜10月14日の間です。その後、10月15日〜11月1日の期間は、日の入り後〜21時ごろの時間、月明かりがなく星が見やすいです。

 日付  月の出 月の入り
09/26 05:47 18:09 ● 新月
     27 06:49 18:37
     28 07:53 19:06
     29 09:00 19:39
     30 10:09 20:18
10/01 11:19 21:04
     02 12:27 22:00
     03 13:31 23:04 ◐ 半月(上弦)
     04 14:26 00:14(翌日)
     05 15:12 01:26( 〃 )
     06 15:51 02:37( 〃 )
     07 16:25 03:46( 〃 )
     08 16:55 04:53( 〃 )
     09 17:23 05:58( 〃 )
     10 17:51 07:02( 〃 ) ○ 満月
     11 18:20 08:06( 〃 )
     12 18:51 09:09( 〃 )
     13 19:26 10:11( 〃 )
     14 20:05 11:10( 〃 )
     15 20:50 12:05( 〃 )
     16 21:40 12:54( 〃 )
     17 22:35 13:37( 〃 )
     18 23:32 14:15( 〃 ) ◑ 半月(下弦)

moon.jpg
タグ:
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