2023年06月10日

季節の星座案内 〜へびつかい座、へび座〜

★ へびつかい座は、さそり座の上に、2等星と3等星が7つ、将棋しょうぎこまのような大きな5角形にならんでいて見つけやすい星座です。へびつかい座の右にへび座の頭が、左にしっぽがありますが、それぞれ3等星より明るい星は1つずつしかなく、へびの形はたどりにくいです。
20時〜21時ごろの時間だと、6月〜9月ごろに見ることができます。

星図カラー2023年06-07月.png

★ へびつかい座、へび座の物語
古代メソポタミア(3千〜5千年前)では、いくさの神ザババとされていました。
ギリシャ神話では、医学の神アスクレピオスのすがただとされています。どくを持っていたり、脱皮だっぴによって若返わかがえるヘビは昔から医療いりょうのシンボルとされてきました。WHO(世界保健機関)のマークにも、ヘビがまきついたつえがえがかれています。
へびつかい座、へび座a.jpg

★ へびつかい座、へび座の天体
★ へびの頭
へびの頭にあたる部分に4等星が三角形にならんでいます。双眼鏡そうがんきょう視野しやにちょうどおさまります。

★ IC4665
へびつかいの右かたの2等星ケバルライの少し上にある星の集まりです。双眼鏡そうがんきょうで同じ視野しやに見えます。やく30の星が集まっています。地球から1400光年のきょりにあります。

★ NGC6633
ひらがなの「し」の字の形に数十個の星が集まった星団せいだんです。地球から1000光年のきょりにあります。双眼鏡そうがんきょう観察かんさつしてみましょう。

★ IC4756
NGC6633のすぐ左にある星団です。数十個の星が集まっています。双眼鏡そうがんきょうだと、2つの星団が同じ視野に見えます。IC4756は星がまばらなので、街中まちなかでは少し見えづらいかも知れません。地球から1300光年のきょりにあります。

★ Mメシエ5
10万個以上いじょうの星が丸く集まっている球状きゅうじょう星団というしゅるいの星の集まりです。地球から2万5000光年と遠くにあります。双眼鏡そうがんきょうでも小さな光のにじみのように見えますが、ぜひ望遠鏡ぼうえんきょう拡大かくだいして観察かんさつしてみましょう。

へびつかい座、へび座b.jpg
へびの頭.jpg
IC4665.jpg
NGC6633、IC4756a.jpg
M5.jpg

むらさき色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡そうがんきょうで見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡ぼうえんきょう国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜7まい目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成さくせいしました。
各天体のリンク先は栗田直幸さんのサイトStellar Scenes の写真です。
タグ:星座
posted by rihaku at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 星空
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