2023年02月11日

季節の星座案内 〜おおいぬ座、こいぬ座〜

★ おおいぬ座はシリウス、こいぬ座はプロキオンとそれぞれ1等星があり、どちらも見つけやすい星座です。20時〜21時ごろの時間だと、1月〜4月ごろに見ることができます。
おおいぬ座とこいぬ座の間には天の川が流れていて、いっかくじゅう座という星座がありますが、4等星より暗い星しかないので、星座の形を見つけるのはむずかしいです。

星図カラー02-03月.png

★ おおいぬ座、こいぬ座の物語
古代メソポタミア(3千〜5千年前)では、おおいぬ座は弓矢の星座でした。シリウスが矢じりにあたります。
古代エジプト(2千〜5千年前)では、シリウスは豊穣ほうじょうの女神ソプデトとされ、シリウスが夜明け前の東の空に見えるようになると、ナイル川の増水ぞうすいが始まることから、こよみのもととなる重要じゅうような星でした。
ギリシャ神話ではどんな獲物えものも決してにがさない神犬ライラプスのすがただとも、狩人かりうどオリオンの猟犬りょうけんのすがただともされています。
おおいぬ座a.png

★ おおいぬ座、こいぬ座の天体
★ シリウス
全天でもっとも明るい1等星です。地球から9光年の近さにあり、太陽をのぞくと7番目に近い恒星こうせいです。シリウスはギリシャ語で「きこがすもの」という意味です。オリオン座の三ツ星を左下にのばすとシリウスを見つけられます。
★ プロキオン
地球から11光年の近さにあります。プロキオンはギリシャ語で「犬の前」という意味で、シリウスより少し早く上ってくることから名づけられました。シリウス、プロキオンとオリオン座のベテルギウスの3つの1等星をつないでできる三角形は「冬の大三角」と呼ばれています。
★ Mメシエ41
シリウスのすぐ下にある星団せいだんです。6〜8倍の双眼鏡そうがんきょうだとシリウスと同じ視野しやに見えます。望遠鏡ぼうえんきょうで見ると視野いっぱいに星が広がります。
★ おおいぬのしっぽ
おおいぬ座のおしりのあたり、2等星ウェゼンをかこむように「C」の字に星がならんでいます。
★ Crコリンダー140
おおいぬ座の下の方にある星団です。色とりどりの星が集まっています。

おおいぬ座b.png
M41.png
おおいぬのしっぽ.png
Cr140.png


むらさき色の大きい円は8倍くらいの双眼そうがんきょう鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡ぼうえんきょう国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜7まい目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成さくせいしました。
posted by rihaku at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 星空
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