2023年01月11日

季節の星座案内 〜オリオン座〜

★ 2つの1等星ベテルギウスとリゲル、5つの2等星があり、全天でもっとも見つけやすい星座でしょう。20時〜21時ごろの時間だと、12月〜3月ごろに見ることができます。

星図カラー2023年01月.png

★ オリオン座の物語
古代メソポタミア時代(今から6千年〜4千年くらい前)は、羊いの星座でした。
ギリシャ神話では、海の神ポセイドンの息子で狩人かりゅうど巨人きょじんオリオンのすがたとされています。キオス島のライオンを退治たいじした棍棒こんぼうを右手に、そのライオンの毛皮を左手に持ったすがたでえがかれます。

オリオン座a.png

★ オリオン座の天体
★ ベテルギウス
オリオン座の左上にあるオレンジ色の1等星です。地球から550光年のきょりにあり、大きさが太陽の1000倍という超巨星ちょうきょせいです。星の一生の最期さいごをむかえて不安定ふあんていになっていると考えられていて、明るさが2〜3倍変化へんかします。2020年はじめには2等星にまで暗くなったことがあります。
★ リゲル
オリオン座の右下にある青白色の1等星です。地球から900光年のきょりにあり、明るさが太陽の20万倍というとても明るい星で、1万光年はなれていたとしても肉眼にくがんで見ることができます。リゲルはアラビア語で「足」という意味です。
★ 三ツ星と「S」
オリオンのベルトの位置いちにミンタカ、アルニラム、アルニタクの三つの2等星がならんでいます。3つの星をつないだ線を左下にずっとのばすと、おおいぬ座の1等星シリウスがあります。双眼鏡そうがんきょう望遠鏡ぼうえんきょうで見ると、ミンタカとアルニラムの間に「S」の字に星がならんでいるのが分かります。
★ Mメシエ42(オリオン大星雲)Mメシエ43
とても明るい星雲で、肉眼でも三ツ星の下にぼんやりと見えます。双眼鏡や望遠鏡を使うとよりはっきり見ることができます。
★ ラムダラムダ(Crコリンダー69)
ベテルギウスの右上の4等星、オリオン座λラムダ星のまわりの星団です。λラムダ星が「λラムダ」の形にならんでいるので、ラムダラムダと呼ばれています。
★ オリオンのたて、オリオン座W星
オリオン座の右がわに、6つの3等星〜5等星がたてにならんでいます。上からπパイ1、π2、π3、π4、π5、π6と名前がついています。星座絵ではライオンの毛皮にえがかれる事が多いですが、星のならびはオリオンの「盾」とよばれます。
π5星からπ6星の先にオレンジ色の6等星オリオン座W星があります。炭素たんそ星というしゅるいのとても赤い星です。

オリオン座b.png
三ツ星とS.png
M42.png
λOri.png
πOri.png

むらさき色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜7まい目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。
リンク先はNASAのAPOD (今日の1枚、Astronomy Picture of the DAY)の写真です。

タグ:星座
posted by rihaku at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 星空
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