2022年12月24日

季節の星座案内 〜ぎょしゃ座〜

★ 1等星カペラ、2つの2等星、2つの3等星で作られる5角形が見つけやすい星座です。ただし、2等星のエルナトはおうし座の星です。2022〜23年の冬は明るい火星がそばにあるので、より見つけやすでしょう。20時〜21時ごろの時間だと、11月〜4月ごろに見ることができます。
ぎょしゃ座は天の川が真ん中を流れていますので、たくさんの星々を見ることができます。

星図カラー2023年01月.png

★ ぎょしゃ座の物語
古代メソポタミア時代(今から6千年〜4千年くらい前)は、羊い(山羊飼い)のつえと羊(山羊)のむれを表していました。

ギリシャ神話では、戦車せんしゃをあやつるアテナイ(現在げんざいのアテネ)王のエリクトニオスとされています。戦車といっても現代のような戦車ではなく、戦争用の馬車(チャリオット)のことです。エリクトニオスは戦車に乗っているのですが、古代メソポタミア時代からのなごりなのか、子ヤギをだいた姿すがたでえがかれます。

ぎょしゃ座a.png

★ ぎょしゃ座の天体
★ カペラ
うす黄色の1等星です。地球から43光年のきょりにあります。カペラはラテン語でメスヤギという意味です。
★ 子ヤギ
ぎょしゃ座は子ヤギをだいた姿でえがかれるのですが、カペラの右下にある3つの3〜4等星が子ヤギにあたります。3つの星は、白色、青白色、オレンジ色と少しずつ色がちがうので、双眼鏡そうがんきょうで見くらべてみましょう。
★ チェシャねこ
『ふしぎの国のアリス』に登場するチェシャ猫のような、ニヤッとわらった大きな口と2つの目のように星がならんで見えます。双眼鏡で観察かんさつしてみましょう。
★ Melメロッテ31
5〜6等星が5つ細長くならんでいます。星のならびが「はねる小魚」に見えるという人もいます。双眼鏡で観察してみましょう。
★ Mメシエ36
地球から4100光年のきょりにある星団せいだん(星の集まり)です。双眼鏡ではぼんやりとした光のにじみのように見えます。望遠鏡を使うと、明るい星が数十個集まっている様子が観察できます。
★ Mメシエ37
地球から4500光年のきょりにある星団(星の集まり)です。双眼鏡ではぼんやりとした光のにじみのように見えます。望遠鏡を使うと、暗い(細かい)星が無数に集まっている様子が観察できます。

ぎょしゃ座b.png
子ヤギ.png
M36、チェシャ猫、Mel31.png
M37.png


紫色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜6枚目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。
タグ:星座
posted by rihaku at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 星空
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