
市街地では見つけにくいですが、双眼鏡を使えば三角形のならびをたどってゆくことができるでしょう。また、2022年はちょうど土星がかがやいているので、星座の場所はすぐに分かります。20時〜21時ごろの時間だと、8月〜11月ごろに見ることができます。


やぎ座は上半身やヤギ、下半身が魚のすがたをしていますが、古代バビロニア時代(今から4千年〜3千年くらい前)は、水と知恵の神エンキのすがたとされていました。このあと紹介する予定のみずがめ座、うお座もそうですが、太陽がやぎ座の方向にあるころ(冬〜春)、バビロニア(今のイラクのあたり)では雨期になり川の水がふえることから、水と関係すると考えられたようです。
古代バビロニア時代の後、古代ギリシャ時代(今から3千年〜2千年くらい前)には、やぎ座は羊飼いの神様パーンのすがたとされました。パーンは下半身がヤギ、上半身が人間で山羊の角が生えている神ですが、ギリシャ神話では、怪物テューポーンにおそわれて川ににげる時に、上半身ヤギ、下半身魚にへんしんしたという話になっています。



黄色とオレンジ色の二重星で、間隔がはなれている(満月の直径の1/5くらい)ので、双眼鏡で見ると二重星とすぐに分かります。肉眼で2つに見えるという人もいます。左右にも1つずつ星があって、4つの星が一直線にならんでいます。
アルゲディはアラビア語で「子ヤギ」という意味です。

双眼鏡で見ると、アルゲディと同じ視野に見えます。アルゲディの半分くらいの間隔の二重星です。黄色とうす青の色の対比がきれいです。
ダビーはアラビア語で「屠殺者」という意味です。屠殺者というと何かこわいですが、神様にいけにえをささげる人を指しています。

やぎ座の左下(2022年だと土星の下の方)に、「し」の字が横だおしになった形に星がならんでいます。双眼鏡で見てみましょう。左右さかさまの「つ」の字にも見えますし、つりばりのようにも見えます。



紫色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。2〜5枚目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。
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