2022年08月06日

季節の星座案内 〜いて座〜

★ 夏を代表する星座です。
20時〜21時ごろの時間だと、7月〜9月ごろに見ることができます。1等星はありませんが、2等星と3等星が8つ「ティーポット」の形に並んでいて見つけやすい星座です。いて座の方向は、銀河系の中心方向なので、たくさんの天体が見られます。

星図カラー2022年08月.png

★ いて座の物語
ギリシャ神話では、上半身が人で下半身が馬のケンタウロス族の賢者けんじゃケイロンのすがたとされています。ケイロンは弓の名手で、勇者ヘルクレスの弓矢の先生でしたが、ヘルクレスとケンタウルス族の争いにまきこまれて、ヘルクレスが放った毒矢に当たって死んでしまいました。
いて座a.png

★ いて座の天体
★ Mメシエ8(干潟ひがた星雲) 【写真】
双眼鏡そうがんきょうで見ると、星が横長にならんでいて、まわりがぼんやり光っているのが分かります。望遠鏡ぼうえんきょうで見ると、星雲の形を詳しく観察できます。
Mメシエ8のすぐ上にはMメシエ20(三裂さんれつ星雲)という写真でよく見る星雲がありますが、こちらは市街地しがいちでは見るのはむずかしいでしょう。Mメシエ20のすぐ上にはMメシエ21という星団もあります。

★ Mメシエ24 【写真】
天の川がくなってるところで、双眼鏡で見ると、たくさんの星が視野しやいっぱいに広がります。写真にると、鹿の横顔のように見えるので「バンビの横顔」とよばれています。Mメシエ24のすぐ上にはMメシエ17(オメガ星雲【写真】)という星雲、すぐ左にはMメシエ25という星団があります。

★ Mメシエ22 【写真】
生まれてから120億年という古い星が、8万個以上丸く集まっています。球状きゅうじょう星団という種類の星団です。実際の大きさは100光年もありますが、地球から1万光年はなれているので、小さく見えます。
双眼鏡でも丸くぼんやりと見えます。望遠鏡で見ると、つぶつぶの星がたくさん集まっている様子が観察できます。

★ テレベルム
いて座のしっぽにあたる部分に、明るさのそろった5等星が4つ、ダイヤのような形にならんでいます。テレベルムとは、古いラテン語で「四辺形」という意味です。

いて座b.png

M8.png

M24.png

M22.png

テレベルム.png

紫色の大きい円は6〜8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜6枚目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。
リンク先はNASAのAPOD (今日の1枚、Astronomy Picture of the DAY)の写真です。
タグ:星座案内
posted by rihaku at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 星空
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