2024年12月30日

CSS(中国宇宙ステーション)の上空通過

★ CSS(中国宇宙うちゅうステーション)の上空通過つうかが、12月30日と1月1日の夜に見られます。特に1月1日は、奈良のほぼ真上を通過しますので、とても明るく見えます(マイナス2.2等級、1等星の約20倍の明るさ)。いずれも、西〜南西方向から東〜北東方向へ通過つうかしてゆきます。
【見える時間】
 12/30 18:04 → 18:06
   1/01 17:41 → 17:44
(※ 他に見られる日時もありますが、奈良の近くを通るものだけをえらんでのせています。また、CSSの軌道きどう変更へんこうにより、通過時刻じこくが2〜3分ずれることがあります。)

★ CSS(中国宇宙ステーション)は、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうを使わなくても、まちなかで肉眼にくがんで見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機ひこうきかと思うくらい明るい(1等星の10倍以上の明るさ)ですが、チカチカ点滅てんめつせず音もしないので、飛行機と区別くべつがつきます。

★ 次は1月10日ごろに見られる予定です。

CSS_orbit_20241230
CSS_pass_20241230
CSS_orbit_20250101
CSS_pass_20250101
(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
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2024年12月26日

季節の星座案内 〜エリダヌス座〜

★ 2等星より明るい星がなく、3等星が3つ、あとは4等星より暗い星だけなので、見つけにくい星座です。
双眼鏡そうがんきょうで見ると、オリオン座のリゲルの右からスタートして、地平線の下で見れない1等星アケルナルの手前まで、星のならびを点々とたどってゆくことができます。20時〜21時ごろの時間に見やすいのは、12月〜2月ごろです。

星図カラー2025年1月.png

★ エリダヌス座の物語
ギリシャ神話では、海の神オケアノスが生み出した3000の川の1つ、エリダヌス川とされています。
エリダヌス座a.jpg

★ エリダヌス座の天体

★ アケルナル
エリダヌス座のいちばん南にある青白い1等星ですが、日本のほとんどの場所では地平線の上に上らず、鹿児島より南でないと見ることができません。冬に沖縄や南の国に行く機会きかいがあったら見てみましょう。地球から140光年のきょりにあります。

エリダヌス座b.jpg

2、3まい目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成さくせいしました。
タグ:星座
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2024年12月18日

水星が観望好期

★ 12月18日〜1月5日ごろ、日の出前の南東のひくい空に水星が見えます。
水星は太陽から28度以上いじょうはなれないので、上ってから1時間もすると空が明るくなってしまい、ごくわずかな時間しか見ることができません。12月18日〜1月5日ごろは、日の出前の水星の高さが10度近くあり、観望かんぼう好期こうきです。

★ 12月28日と29日には細い月が近づきます。

★ 水星はとても低く(地平線からの高さが5〜10度)に見えるので、南東の方向に見晴らしのよい場所で、朝5時50分〜6時20分ごろに観察かんさつしてみましょう。日の出前の高さがもっとも高いのは12月23日ですが、水星は日に日に明るくなるので、期間の後半のほうが見つけやすいでしょう。1等星の数倍の明るさなので肉眼にくがんで見えますが、双眼鏡そうがんきょうがあればさがしやすいでしょう。太陽をあやまって見ないため、双眼鏡での観察は太陽が上る7時には終わるようにして下さい。

★ 水星の次の観望好期は、来年3月上旬じょうじゅんの夕方です。

水星_20241218-0105.jpg
(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。背景の星は12月24日の配置。)
タグ:水星
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2024年12月13日

ふたご座流星群

★ 12月12日〜14日の夜、ふたご座流星群りゅうせいぐんの流れ星が見られます。
ふたご座流星群の流れ星は、12月9日ごろから16日ごろまで現れていますが、もっともたくさんの流れ星が見られると予想されているのは、14日の明け方です。残念ながら、今年は月明かりのため空が明るいので、見られる流星は少なくなります。

流れ星は21時ごろから翌朝よくあさ5時ごろにかけてあらわれます。奈良市内くらいの空の暗さの場所で、13日夜〜14日明け方は1時間あたり10くらい、前後の12日夜〜13日明け方と14日夜〜15日明け方は、1時間あたり5個くらいの流れ星が見られると予想されています。

★ 流れ星は、大きさ1ミリ〜数センチメートルくらいの小さなつぶが、宇宙うちゅうから地球に秒速数十キロメートルの速さでとびこんで来て、大気と衝突しょうとつして光を放つ現象げんしょうです。ふたご座の方向(「放射点ほうしゃてん」といいます)からつぶがとびこんでくるので、「ふたご座流星群」という名前がついています。しかし、流れ星はふたご座にかぎらず、夜空のどこにでも現れるので、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうは使わず、月の方を見ないようにして、肉眼にくがんで夜空全体を観察かんさつしましょう。

★ 街灯がいとうや家のあかりが目に入らない、なるべく暗い場所で観察しましょう。暗い場所に行ってから、暗さになれて流れ星が見えるようになるまで時間がかかります。少なくとも20分間は観察をつづけましょう。
また、冬の屋外はとてもひえます。あたたかい服装ふくそうで観察しましょう。

ふたご座流星群_20241214.png
タグ:流星群
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2024年12月08日

天体観望会を開催しました

★ けいはんな記念公園で天体観望会かんぼうかい開催かいさいしました。
カメラの映像えいぞうをディスプレイにうつしながら、望遠鏡ぼうえんきょう直接ちょくせつのぞける「ハイブリッド方式」で天体観望をしていただきました。
★ 雲が多い天気でしたが、十数年に一度しか見られないめずらしい現象げんしょう「土星食」の瞬間しゅんかんは見ることができ、みなさん大興奮こうふんでした。土星食を見た後の時間は、土星、月面それぞれのくわしい観察かんさつ、木星のしまもようやガリレオ衛星えいせいの観察をしていただきました。
参加さんかいただいたみなさま、ありがとうございました★
★ 1月〜2月は寒いので、天体観望会はしばらくお休み。次回開催は3月9日(日)です。


(土星が月に隠される瞬間18:20ごろの映像。5倍速です。)

けいはんな記念公園天体観望会_20241208a.jpg
けいはんな記念公園天体観望会_20241208b.jpg
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本日の天体観望会 開催します

★ 本日の天体観望会は、予定通り開催します。
夜はとても冷えますので、暖かい服装でお越しください。ご参加お待ちしています★
(※ 16時現在曇っていて、18時以降も曇りで星空がご覧いただけない可能性があります。お天気を見ながらお越しください。)

★ 日時:12月8日(日)18:00〜20:00
★ 場所:けいはんな記念公園 芝生広場 西入口付近
★ 参加申込不要、参加料無料、時間内自由参加
★ 子どもの方は、かならず大人の方といっしょにお越し下さい。

★ 今夜の星空

星図カラー20241208.png

★ 今日の観望(予定)天体
☆ 土星食(潜入せんにゅう 18:19〜21、出現しゅつげん 18:47〜49)
土星食_20241208a.jpg

金星
木星
@ Mメシエ38散開散開星団せいだん、ぎょしゃ座)
A Mメシエ36散開散開星団せいだん、ぎょしゃ座)
B Mメシエ37散開散開星団せいだん、ぎょしゃ座)
C NGC457(オリオン大星雲)

Mメシエカタログ番号です。
※ リンク先はStellar Scenes(栗田直幸さんの天体写真集サイト)です。
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土星食

★ 12月8日の18時台に土星食が見られます。土星食は、土星が月にかくされる現象げんしょうです。前回奈良で見られたのは22年前の2002年、次に見られるのは13年後の2037年という、めったに見られない現象です。

★ 18時〜19時ごろ、月と土星は南の空にあります。奈良では、18:19に土星が月の暗いがわ(左上)から月の後ろにかくれ、18:47に月の明るいがわ(右上)からあらわれます。肉眼にくがんでも見れますが、双眼鏡そうがんきょう望遠鏡ぼうえんきょうを使うともっとよく観察かんさつできるでしょう。
土星食の瞬間しゅんかんが見られなくても、18:19より前の時間や、18:47より後の時間にも、月と土星が接近せっきんしている様子を見ることができます。

★ 12月8日のけいはんな記念公園での天体観望かんぼうは、この土星食を望遠鏡で観望かんぼうします。ぜひおこし下さい★

土星食_20241208b.jpg
土星食_20241208a.jpg
タグ: 土星
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2024年12月07日

望遠鏡工作教室を開催しました

奈良学園小学校(奈良市)で望遠鏡ぼうえんきょう工作教室(第2回)を開催かいさいしました。
★ 1時間半の活動で、1時間目は望遠鏡の操作そうさ方法ほうほうのおさらいと、月、金星、土星、木星のお話をしました。
★ 2時間目は、望遠鏡を外に持ち出して天体観察かんさつの予定でしたが、あいにくのくもり空でできませんでした。雲ごしにぼんやりと月は見えていたので、月に望遠鏡を向けたり、ピントを合わせたりする練習はしていただけました。
第1回、第2回ともくもりだったのがざんねんでしたが、ご参加さんかいただいたみなさま、ありがとうございました★

望遠鏡工作教室_20241207a.jpg
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望遠鏡工作教室_20241207c.jpg
望遠鏡工作教室_20241207d.jpg
望遠鏡工作教室_20241207e.jpg

タグ: 工作 望遠鏡
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2024年12月03日

火星が観望好期

★ 火星が21時より早い時間に上ってくるようになりました。
12月以降いこう、来年7月ごろまで見ることができます。明るく見えるのは12月〜来年2月で、その3ヶ月間は1等星の3〜9倍の明るさなので、オレンジ色をした火星を肉眼にくがんですぐ見つけることができます。
2024年12月〜2025年7月の火星は、かに座→ふたご座→かに座→しし座と移動いどうします。20時〜21時ごろの時間だと、12月〜来年1月はだいたい東の空、2月〜4月はほぼ真上の空、5月〜7月はだいたい西の空に見えます。
★ 12月と来年5月前半には、かに座のプレセペ星団せいだんMメシエ44)のすぐ近くを通ります。ぜひ双眼鏡そうがんきょう観察かんさつしてみましょう。

星図カラー2024年12月.png
火星_202412-202506b.png
むらさき色の大きい円は5倍くらいの双眼鏡そうがんきょうで見えるはんい(10度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡ぼうえんきょう国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
タグ:火星
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2024年12月02日

ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過

★ ISS(国際こくさい宇宙うちゅうステーション)の上空通過つうかが、12月2日〜5日の夜に見られます。特に5日は奈良のほぼ真上を通過するので、とても明るく見えます(マイナス3.7等級、1等星の80倍の明るさ)。いずれも、北西方向から南東方向へ通過してゆきます。
【見える時間】
 12/02 18:04 → 18:08(地球のかげに入り光らなくなる)
 12/04 18:03 → 18:10
 12/05 17:14 → 17:21
(※ 他に見られる日時もありますが、奈良の近くを通るものだけをえらんでのせています。また、ISSの軌道きどう変更へんこうにより、通過時刻じこく予報よほうから2〜3分ずれることがあります。)

★ ISS(国際宇宙ステーション)は、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうを使わなくても、まちなかで肉眼にくがんで見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機ひこうきかと思うくらい明るい(1等星の10倍以上の明るさ)ですが、チカチカ点滅てんめつせず音もしないので、飛行機と区別くべつがつきます。

★ 次は2025年1月12日ごろに見られる予定です。

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ISS_pass_20241202
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ISS_pass_20241204
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ISS_pass_20241205
(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
タグ:ISS
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