2024年01月27日

季節の星座案内 〜ペルセウス座〜

★ 2等星が2つと3等星が5つ、カタカナの「ト」の形にならんでいて、見つけやすい星座です。20時〜21時ごろの時間だと、10月〜3月ごろに見ることができます。

星図カラー202402.png

★ ペルセウス座の物語
古代バビロニア時代(今から2,500年〜3,000年くらい前)は、老人ろうじんのすがたとされていました。
ギリシャ神話では、大神ゼウスの息子、勇者ゆうしゃペルセウスのすがたとされています。ペルセウスがエチオピアを通りかかったとき、海の怪物かいぶつケートス(くじら座)におそわれようとしていた王女アンドロメダを助け、のちに二人はけっこんしました。

ペルセウス座a.jpg

★ ペルセウス座の天体

ペルセウス座b.jpg
★ 二重星団せいだん
ペルセウス座とカシオペヤ座の境界きょうかい近くに、NGC869、NGC889という2つの星団がならんでいます。地球から7,500光年のきょりにあります。双眼鏡そうがんきょうでも、ぼんやりとした光の集まりが2つみえます。望遠鏡ぼうえんきょうで見るとすばらしいながめです。

★ Melメロッテ20
ペルセウス座の「ト」の字の真ん中の星ミルファクの近くに星が「S」字形に集まっています。地球から600光年のきょりにあります。双眼鏡で見てみましょう。望遠鏡だと視野しやがせまく、全体が見えません。

★ アルゴル
ペルセウス座の「ト」の字の横ぼうの先にあたる星です。ふだんは2.1等級ですが、69時間(2日と21時間)ごとに3.4等級(1/3の暗さ)に暗くなる変光星へんこうせいです。暗い星が明るい星のまわりをまわっていて、暗い星が明るい星をかくすので暗くなる、食変光星しょくへんこうせいというしゅるいの変光星です。地球から90光年のきょりにあります。
このあと2月〜3月にアルゴルが暗くなるのは、2/7 22時ごろ、2/10 19時ごろ、3/1 21時ごろ、3/4 19時ごろ、3/24 19時ごろのそれぞれ前後3時間ほどです。明るい星なので暗くなるようすは肉眼にくがんでも観察かんさつできます。

★ Mメシエ34
アルゴルのそばにある星団せいだんで、地球から1,400光年のきょりにあります。双眼鏡でも10くらいの星が集まっている様子が見えます。

二重星団.jpg
Mel20.jpg
アルゴル.jpg
M34.jpg


むらさき色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡そうがんきょうで見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡ぼうえんきょう国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜7まい目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成さくせいしました。

リンク先は栗田直幸さんのサイトStellar Scenes倉敷科学センターです。
タグ:星座
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2024年01月19日

CSS(中国宇宙ステーション)の上空通過

★ CSS(中国宇宙うちゅうステーション)の上空通過つうかが、1月19日〜22日の夜に見られます。いずれも、西〜北西方向から東〜南東方向へ通過つうかしてゆきます。
【見える時間】
 1/19 18:14 → 18:18
 1/20 18:50 → 18:53(地球のかげに入り光らなくなる)
 1/21 17:49 → 17:55
 1/22 18:24 → 18:30
(※ 他に見られる日時もありますが、奈良からのきょりが遠く、観察かんさつがむずかしいものはのせていません。また、CSSの軌道きどう変更へんこうにより、通過時刻じこくが2〜3分ずれることがあります。)

★ CSS(中国宇宙ステーション)は、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうを使わなくても、まちなかで肉眼にくがんで見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機ひこうきかと思うくらい明るい(1等星の数倍〜十数倍の明るさ)ですが、チカチカ点滅てんめつせず音もしないので、飛行機と区別くべつがつきます。

★ CSSは中国が建設けんせつした宇宙ステーションです。2021年4月に建設が始まり、2022年11月に長さ20mはば36mの宇宙ステーションが完成しました。

★ 次回は2月28日ごろに見られる予定です。

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CSS_pass_20240119
CSS_orbit_20240120
CSS_pass_20240120
CSS_orbit_20240121
CSS_pass_20240121
CSS_orbit_20240122
CSS_pass_20240122
(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
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2024年01月14日

ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過

★ ISS(国際こくさい宇宙うちゅうステーション)の上空通過つうかが、1月14日〜17日の夜に見られます。特に1月15日は奈良のほぼ真上を通過するので、とても明るく見えます(マイナス3.9等級、1等星の90倍の明るさ)。
いずれも、南西方向から北東方向へ通過してゆきます。
【見える時間】
 1/14 19:01 → 19:03(地球のかげに入り光らなくなる)
 1/15 18:12 → 18:17
 1/17 18:11 → 18:17
(※ 他に見られる日時もありますが、奈良からのきょりが遠く、観察かんさつがむずかしいものはのせていません。また、ISSの軌道きどう変更へんこうにより、通過時刻じこく予報よほうから2〜3分ずれることがあります。)

★ ISSには、日本人宇宙うちゅう飛行士ひこうし古川さとしさんが、2023年8月から乗りこんでいます。

★ ISS(国際宇宙ステーション)は、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうを使わなくても、まちなかで肉眼にくがんで見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機ひこうきかと思うくらい明るい(1等星の数十倍の明るさ)ですが、チカチカ点滅てんめつせず音もしないので、飛行機と区別くべつがつきます。

★ 次は2月1日ごろに見られる予定です。

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ISS_pass_20240114
ISS_orbit_20240115
ISS_pass_20240115
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ISS_pass_20240117
(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
タグ:ISS
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2024年01月11日

1月〜2月の月

★ 2024年1月〜2月(旧暦2023年12月)の月の満ち欠けと出入り時刻です。
日の入り後〜21時ごろの時間に月が観察かんさつできるのは、1月13日〜29日の間です。その後、1月30日〜2月12日ごろは、日の入り後〜21時ごろの時間、月明かりがなく星が観察しやすくなります。

 日付  月の出 月の入り
01/11 07:00 16:31 ● 新月
     12 07:55 17:45
     13 08:41 19:01
     14 09:19 20:16 ★ 土星と接近
     15 09:52 21:27
     16 10:21 22:36
     17 10:49 23:44
     18 11:18 00:51(翌日よくじつ◐ 半月(上弦じょうげん★ 木星と接近、月面Xが見られる
     19 11:49 01:59( 〃 )
     20 12:23 03:06( 〃 ) ★ プレアデス星団と接近
     21 13:03 04:10( 〃 )
     22 13:49 05:11( 〃 )
     23 14:42 06:05( 〃 )
     24 15:40 06:51( 〃 )
     25 16:40 07:29( 〃 ) ○ 満月
     26 17:41 08:02( 〃 )
     27 18:41 08:30( 〃 )
     28 19:39 08:55( 〃 )
     29 20:35 09:18( 〃 )
     30 21:30 09:41( 〃 )
     31 22:26 10:04( 〃 )
02/01 23:23 10:29( 〃 )
     02(月は上りません)
     03 00:22 10:57 ◑ 半月(下弦かげん
     04 01:25 11:31
     05 02:30 12:12
     06 03:37 13:03
     07 04:41 14:05
     08 05:39 15:17
     09 06:29 16:33

月の満ち欠け2023.jpg
タグ:
posted by rihaku at 20:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 観望好期

2024年01月09日

CSS(中国宇宙ステーション)の上空通過

★ CSS(中国宇宙うちゅうステーション)の上空通過つうかが、1月9日〜13日の夜に見られます。いずれも、西〜南西方向から東〜北東方向へ通過つうかしてゆきます。
【見える時間】
 1/09 18:38 → 18:41(地球のかげに入り光らなくなる)
 1/10 17:35 → 17:40
 1/11 18:07 → 18:12
 1/12 18:41 → 18:43
 1/13 17:37 → 17:43
(※ 他に見られる日時もありますが、奈良からのきょりが遠く、観察かんさつがむずかしいものはのせていません。また、CSSの軌道きどう変更へんこうにより、通過時刻じこくが2〜3分ずれることがあります。)

★ CSS(中国宇宙ステーション)は、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうを使わなくても、まちなかで肉眼にくがんで見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機ひこうきかと思うくらい明るい(1等星の数倍〜十数倍の明るさ)ですが、チカチカ点滅てんめつせず音もしないので、飛行機と区別くべつがつきます。

★ CSSは中国が建設けんせつした宇宙ステーションです。2021年4月に建設が始まり、2022年11月に長さ20mはば36mの宇宙ステーションが完成しました。

★ 次回は1月19日ごろに見られる予定です。

CSS_orbit_20240109
CSS_pass_20240109
CSS_orbit_20240110
CSS_pass_20240110
CSS_orbit_20240111
CSS_pass_20240111
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CSS_pass_20240112
CSS_orbit_20240113
CSS_pass_20240113
(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
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2024年01月03日

水星が観望好期

★ 1月3日〜20日ごろ、日の出前の南東のひくい空に水星が見えます。
水星は太陽から28度以上いじょうはなれないので、上ってから1時間もすると空が明るくなってしまい、ごくわずかな時間しか見ることができません。1月3日〜20日ごろは、水星が太陽からはなれていて、日の出前の高さが高く、観望かんぼう好期こうきです。
この時期は日の出がおそいので、あまい早く起きなくても水星を見ることができます。冬休みにぜひ観察かんさつしてみましょう。

★ 水星はとても低くに(地平線からの高さが5〜10度)見えるので、南東の方向に見晴らしのよい場所で、朝6時〜6時半ごろに観察かんさつしてみましょう。日の出前の高さがもっとも高いのは1月9日ですが、水星は日に日に明るくなるので、期間の後半のほうが見つけやすいでしょう。1等星の数倍の明るさなので肉眼にくがんで見えますが、双眼鏡そうがんきょうがあればさがしやすいでしょう。南東の空には金星が明るくかがやいています。金星を目印めじるしに左下をさがすとよいでしょう。太陽をあやまって見ないため、双眼鏡での観察は太陽が上る7時には終わるようにして下さい。

★ 1月9日には、近くに細い月も見えます。

★ 水星の次の観望好期は、3月後半の夕方です。

水星_20240103-0121.jpg
(背景の星は1月9日の位置。画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成)
タグ:水星
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