2023年12月29日

季節の星座案内 〜カシオペヤ座〜

★ 2等星と3等星が5つ、「W」または「M」の形にならんでいて、見つけやすい星座です。20時〜21時ごろの時間だと、8月〜3月ごろに見ることができます。

星図カラー202401.png

★ カシオペヤ座の物語
古代バビロニア時代(今から2,500年〜3,000年くらい前)は、すき(牛馬に引かせて田畑をたがやす農具)の形とされていました。
ギリシャ神話では、古代エチオピアの王妃カシオペヤのすがたとされています。となりにあるケフェウス座が夫(国王)、アンドロメダ座が娘(王女)です。
カシオペヤ座a.jpg

★ カシオペヤ座の天体
★ ラッキーセブン
カシオペヤ座の「M」のいちばん左(西)の星(カフ)からさらに左、ケフェウス座との境界きょうかいに、5〜7等星が10、数字の「7」の形にならんでいます。「7」からえだ分かれした「ス」の形に見えるという人もいます。双眼鏡そうがんきょうで見てみましょう。

★ エディーのコースター
カシオペヤ座の「M」の左(西)から3つ目の星の下あたりに、7〜8等星が10個以上いじょう、ジェットコースターのレールのような曲線きょくせんにならんでいます。イギリスのアマチュア天文家のエディ・カーペンターさんが見つけました。双眼鏡で見てみましょう。

★ カシオペヤ座WZ星
カシオペヤ座の「M」のいちばん左(西)の星(カフ)の少し下にとても赤い星(炭素たんそ星)があります。青白い星との二重星になっていて、望遠鏡で見ると対比たいひがとても美しいです。双眼鏡だと赤い星は見えますが二重星には見えません。

★ NGC475(ET星団)
カシオペヤ座の「M」の左(西)から4つ目の星(ルクバー)のそばに見える星団せいだんで、地球から8,000光年のきょりにあります。望遠鏡で見ると、映画「E.T.」に登場する宇宙人のすがたに見えます。「バルタン星人」「トンボ」「フクロウ」など、人によっていろいろな見方があります。双眼鏡でも、ETの目にあたる5等星と7等星の二重星が見えます。

カシオペヤ座b.jpg
ラッキー7.jpg
エディのコースター.jpg
WZ Cas.jpg
NGC457.jpg

むらさき色の大きい円は8倍くらいの双眼鏡そうがんきょうで見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡ぼうえんきょう国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜7まい目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成さくせいしました。
リンク先は栗田直幸さんのサイトStellar Scenes の写真です。
タグ:星座
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2023年12月14日

ふたご座流星群

★ 12月14日夜〜15日未明みめい、ふたご座流星群りゅうせいぐんの活動がピークをむかえます。今年はピーク時刻じこくが夜で、しかも月明かりもないので、とても良い条件じょうけんで流星を見ることができます。
ふたご座流星群の流れ星は、12月9日ごろから16日ごろまで現れていますが、とくに13日21時ごろ〜14日5時ごろにかけて1時間あたり5〜10くらい、14日21時ごろ〜15日5時ごろにかけて1時間あたり10〜20個くらいの流れ星が見られると予想されます。

★ 流れ星は、宇宙うちゅうにある大きさ1ミリ〜数センチメートルくらいの小さなつぶが秒速数十キロメートルの速さで地球にとびこんで来て、大気と衝突しょうとつして光を放つ現象げんしょうです。ふたご座の方向(「放射点ほうしゃてん」といいます)からつぶがとびこんでくるので、「ふたご座流星群」という名前がついています。しかし、流れ星はふたご座にかぎらず、夜空のどこにでも現れるので、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうは使わず、肉眼にくがんで夜空全体を観察かんさつしましょう。

★ 街灯がいとうや家のあかりが目に入らない、なるべく暗い場所で観察しましょう。暗い場所に行ってから、暗さになれて流れ星が見えるようになるまで時間がかかります。少なくとも20分間は観察をつづけましょう。
また、冬の屋外はとてもひえます。寒くないかっこうで観察しましょう。

星図カラーふたご座流星群_20231215.png
タグ:流星群
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2023年12月13日

12月〜1月の月

★ 2023年12〜2024年1月(旧暦2023年11月)の月の満ち欠けと出入り時刻です。
日の入り後〜21時ごろの時間に月が観察かんさつできるのは、12月15日〜30日の間です。その後、12月31日〜1月14日ごろは、日の入り後〜21時ごろの時間、月明かりがなく星が観察しやすくなります。

 日付  月の出 月の入り
12/13 07:12 16:41 ● 新月
     14 08:17 17:43
     15 09:15 18:53
     16 10:05 20:06
     17 10:46 21:19
     18 11:20 22:30
     19 11:51 23:38 ◐ 半月(上弦じょうげん
     20 12:19 00:45(翌日よくじつ
     21 12:46 01:51( 〃 )
     22 13:15 02:58( 〃 ) ★ 木星と接近
     23 13:47 04:06( 〃 )
     24 14:23 05:14( 〃 )
     25 15:06 06:18( 〃 )
     26 15:55 07:18( 〃 )
     27 16:50 08:10( 〃 ) ○ 満月
     28 17:50 08:54( 〃 ) ★ ポルックスと接近
     29 18:51 09:30( 〃 )
     30 19:52 10:01( 〃 )
     31 20:50 10:28( 〃 )
01/01 21:47 10:52( 〃 )
     02 22:43 11:15( 〃 )
     03 23:39 11:38( 〃 ) ◑ 半月(下弦かげん
     04(月は上りません)
     05 00:35 12:02
     06 01:34 12:29
     07 02:36 13:00
     08 03:42 13:38
     09 04:50 14:25
     10 05:58 15:23

月の満ち欠け2023.jpg
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2023年12月09日

星空観察教室を開催しました

★ けいはんなオープンイノベーションセンター(精華町/木津川市)で、星空観察教室(最終回/全6回)を開催かいさいしました。
★ あいにく雲が多めの天気で、プレアデス星団せいだんやヒアデス星団せいだんなど、明るい天体しか見られませんでしたが、双眼鏡そうがんきょうをつかった星空観察かんさつができました。
★ 7月から始まって、6ヶ月にわたる教室でしたが、これで最終回となりました。ご参加さんかいただいたみなさま、ありがとうございました ★

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2023年12月04日

ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過

★ ISS(国際こくさい宇宙うちゅうステーション)の上空通過つうかが、12月4日〜6日の夜に見られます。特に12月6日は奈良のほぼ真上を通過しますので、とても明るく見えます(マイナス3.8等級、1等星の80倍の明るさ)。
いずれも、北西方向から南東方向へ通過してゆきます。
【見える時間】
 12/04 17:48 → 17:52
 12/05 18:36 → 18:39(地球のかげに入り光らなくなる)
 12/06 17:47 → 17:54
(※ 他に見られる日時もありますが、奈良からのきょりが遠く、観察かんさつがむずかしいものはのせていません。また、ISSの軌道きどう変更へんこうにより、通過時刻じこく予報よほうから2〜3分ずれることがあります。)

★ ISSには、日本人宇宙うちゅう飛行士ひこうし古川さとしさんが、8月27日から乗りこんでいます。

★ ISS(国際宇宙ステーション)は、望遠鏡ぼうえんきょう双眼鏡そうがんきょうを使わなくても、まちなかで肉眼にくがんで見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機ひこうきかと思うくらい明るい(1等星の数十倍の明るさ)ですが、チカチカ点滅てんめつせず音もしないので、飛行機と区別くべつがつきます。

★ 次は来年1月14日ごろに見られる予定です。

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ISS_pass_20231204
ISS_orbit_20231205
ISS_pass_20231205
ISS_orbit_20231206
ISS_pass_20231206
(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
タグ:ISS
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2023年12月03日

天体観望会を開催しました

★ けいはんな記念公園で天体観望会かんぼうかい開催かいさいしました。
★ 今回も、カメラの映像えいぞうをディスプレイにうつしながら、望遠鏡ぼうえんきょう直接ちょくせつのぞける「ハイブリッド方式」の観望会でした。
★ お天気にもめぐまれ、秋〜冬の星座の紹介しょうかいのほか、望遠鏡で土星、木星、アルマク(オレンジとブルーの対比たいひが美しい二重星)、プレアデス星団せいだんMメシエ45、すばる)、二重星団(NGC869、NGC884)、ET星団(NGC457)、オリオン大星雲(Mメシエ42)を観望していただきました。

参加さんかいただいたみなさま、ありがとうございました★

★ 1月〜2月は寒いので天体観望会はお休み、次回は来年3月2日(土)19:00〜20:30です。

けいはんな記念公園天体観望会_20231203a.jpg
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【下の写真は、当日の望遠鏡からの映像をパソコンに取り込んだものです】
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本日の天体観望会 開催します

★ 本日の天体観望会は、予定通り開催します。外は大変冷えますので、暖かい格好でお越し下さい★
★ 日時:12月3日(日)18:30〜20:30
★ 場所:けいはんな記念公園 芝生広場 西入口付近
★ 参加申込不要、参加料無料、時間内自由参加
★ 子どもの方は、かならず大人の方といっしょにお越し下さい。

★ 今夜の星空

星図カラー20231203.png

★ 今日の観望(予定)天体
土星
木星
@ NGC457(ET星団せいだん、カシオペヤ座)
A NGC869,884(二重星団せいだん、ペルセウス座)
B アルマク(二重星、アンドロメダ座)
C Mメシエ45(プレアデス星団せいだん、おうし座)
D Mメシエ36(散開星団、ぎょしゃ座)
E Mメシエ37(散開星団、ぎょしゃ座)
F Mメシエ42(オリオン大星雲、オリオン座)

Mメシエカタログ番号、NGCニュージェネラルカタログ番号です。
※ リンク先は、Stellar Scenes(栗田直幸さんの天体写真集サイト)、または、Wikipediaです。
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2023年12月01日

12月天体観望会のお知らせ

★ 12月3日(日)けいはんな記念公園で天体観望会を開催いたします。木星と土星、カシオペヤ座、ペルセウス座、オリオン座、ぎょしゃ座など秋から冬にかけて見える星座や、そこに散らばる星団、星雲を天体望遠鏡で観望します。
みなさまお誘いあわせの上、ぜひお越し下さい ★

★ 日時:12月3日(日)18:30〜20:30
★ 場所:けいはんな記念公園 芝生広場 西入口付近
★ 参加申込不要、参加料無料、時間内自由参加
★ 子どもの方は、かならず大人の方といっしょにお越し下さい。
★ 雨天、曇天時は中止です。当日16:30までに当ホームページでお知らせします。

2023年度は、このあと3/2、3/20に天体観望会を予定しています。

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タグ:天体観望会
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