2022年07月31日

ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過

★ ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過が、7月31日〜8月4日の夜に見られます。
特に、8月4日は奈良のほぼ真上を通過しますので、とても明るく見えます(マイナス3.7等級、1等星の75倍の明るさ)。いずれも、北西方向から南東方向へ通過してゆきます。
【見える時間】
 7/31 21:00 → 21:03(地球の影に入り見えなくなる)
 8/01 20:12 → 20:17(地球の影に入り見えなくなる)
 8/02 19:24 → 19:30
 8/03 20:12 → 20:16
 8/04 19:23 → 19:30
(※ 他に見られる日時もありますが、奈良からの距離が遠く、観察が難しいものは挙げていません。また、ISSの軌道変更により、通過時刻が2〜3分ずれることがあります。)

★ ISS(国際宇宙ステーション)は、望遠鏡や双眼鏡を使わなくても、街中で肉眼で見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機かと思うくらい明るい(1等星の数十倍の明るさ)ですが、チカチカ点滅せず音もしないので、飛行機と区別がつきます。

次回は9月13日頃に見られる予定です。


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(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
タグ:ISS
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2022年07月29日

8月の月

★ 7〜8月の月の満ち欠けと出入り時刻です。
月が、日の入り〜21時ごろの時間に見えるのは、7月30日〜8月14日の間です。その後、8月15日〜31日の期間は、日の入り〜21時ごろの時間、月明かりがなく星が見やすいです。

 日付  月の出 月の入り
07/29 05:05 19:42 ● 新月
     30 06:04 20:14
     31 07:04 20:44
08/01 08:03 21:11
     02 09:02 21:37
     03 10:02 22:03
     04 11:04 22:31
     05 12:08 23:02 ◐ 半月(上弦)
     06 13:16 23:39
     07 14:27 00:23(翌日)
     08 15:39 01:18( 〃 )
     09 16:47 02:23( 〃 )
     10 17:48 03:35( 〃 )
     11 18:40 04:51( 〃 )
     12 19:23 06:06( 〃 ) ○ 満月
     13 19:59 07:18( 〃 )
     14 20:30 08:25( 〃 )
     15 20:59 09:30( 〃 )
     16 21:26 10:33( 〃 )
     17 21:54 11:35( 〃 )
     18 22:24 12:36( 〃 )
     19 22:58 13:36( 〃 ) ◑ 半月(下弦)
     20 23:35 14:34( 〃 )

moon.jpg
タグ:
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2022年07月21日

火星食、月と火星が接近

★ 7月21日深夜(22日未明)、火星が月に隠される現象「火星食」が起こります。
 奈良市では、火星が月にかくれる瞬間は、月がまだ上っておらず見られません。22日0:15に月の後ろから火星が現れますが、その時の月は地平線から3度の高さしかないので、東の空が晴れ渡っていて、東の方角に見晴らしの良い場所でないと見るのはむずかしいでしょう。
 火星食を見られなくても、月と火星が接近している様子は、明け方まで東の空で見ることができます。

★ 火星食や月と火星の接近は肉眼で見られます。双眼鏡や望遠鏡があれば、より詳しく観察することができます。

★ 火星食は、次に見られるのは2024年5月5日ですが、これは昼間に起こります。夜間だと20年後の2042年3月4日まで見られません。


火星食_20220722b.png
火星食_20220722a.png

(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。火星は5倍に拡大して描いています。)

タグ: 火星
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2022年07月14日

星空観察教室を開催します

★ 子どもむけ星空観察教室を開催します。
夏から秋、冬にかけての星座や星団、星雲、銀河などの天体を肉眼や双眼鏡で観察してみませんか?
星座の見つけかたや双眼鏡の使い方を詳しくレクチャーします。使用する双眼鏡はお持ち帰りいただきますので、自宅でもお使いいただけます。雨やくもりのときは、星座早見盤の工作やレンズの実験などをします。

★ 8〜12月下記日程、全6回開催します。各回は連続する活動ですので、なるべく全回ご参加下さい

★ 会場:けいはんなオープンイノベーションセンター(京都府精華町精華台6-1)

★ 日時:
 第1回   8月27日(土)19:00〜20:30
 第2回   9月10日(土)18:30〜20:00
 第3回   9月24日(土)18:00〜19:30
 第4回 10月22日(土)17:30〜19:00
 第5回 11月12日(土)17:00〜18:30
 第6回 12月10日(土)17:00〜18:30

★ いずれも雨天でも開催

【対象】小学校3〜6年生(保護者同伴、または送迎をお願いします)
【定員】15名
【参加費】1,000円

お申し込みはコチラ↓から
https://forms.gle/DYLEpyTUjmrYGMvi8
(8月13日お申し込み分まで抽選。以後、定員に余裕があれば先着順。)

講師:嶋田理博(奈良学園大学 教授、日本天文教育普及研究会 会員)
主催:けいはんな科学共育デザインラボ
助成:国立青少年教育振興機構「子どもゆめ基金」
後援:精華町教育委員会

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2022年07月12日

ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過

★ ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過が、7月12日〜14日の夜に見られます。
特に、7月14日は奈良のほぼ真上を通過しますので、とても明るく見えます(マイナス3.6等級、1等星の70倍の明るさ)。いずれも、南西方向から北東方向へ通過してゆきます。
【見える時間】
 7/12 20:09 → 20:15
 7/13 20:57 → 21:04
 7/14 20:09 → 20:16

(※ 他に見られる日時もありますが、奈良からの距離が遠く、観察が難しいものは挙げていません。また、ISSの軌道変更により、通過時刻が2〜3分ずれることがあります。)

★ ISS(国際宇宙ステーション)は、望遠鏡や双眼鏡を使わなくても、街中で肉眼で見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機かと思うくらい明るい(1等星の数十倍の明るさ)ですが、チカチカ点滅せず音もしないので、飛行機と区別がつきます。

次回は7月29日頃に見られる予定です。


ISS_20220712.png
ISS_20220713.png
ISS_20220714.png
ISS_20220712_orbit.jpeg
(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
タグ:ISS
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2022年07月03日

季節の星座案内 〜さそり座〜

★ 夏を代表する星座です。
20時〜21時ごろの時間だと、7月〜8月ごろに見ることができます。1等星が1つ(アンタレス)、2等星が5つあって見つけやすい星座です。その名の通り、さそりのようなS字型の星のならびが分かりやすい星座です。

星図カラー202207.png

★ さそり座の物語
ギリシャ神話では、太陽神アポロンが乱暴者の狩人オリオンを殺すためにさしむけた毒さそりのすがたとされています。

さそり座a.png

★ さそり座の天体
★ アンタレス
赤い色をした1等星です。地球から550光年のきょりにあるので点にしか見えませんが、実際は、明るさは太陽の10万倍、大きさは太陽の700倍というとても大きな星です。

★ さそり座パイ星のおうぎ形
さそりののはさみにあたるパイ星(3等星)から左に、5〜6等星がきれいなをえがいてならんでいる様子が双眼鏡で観察できます。パイ星の下のロー星(4等星)がかなめとなっておうぎ形になっています。
パイ星には「ファン」という名前がついています。ファンは中国の星座(二十八宿)の一つで、漢字で書くと「房」です。
ロー星には「イクリール」という名前がついています。イクリールはイスラムの星座(月宿)の一つで、アラビア語で王冠の意味です。

★ さそり座ミュー星
3等星と4等星の二重星で、どちらも青白い色をしています。目のよい人は肉眼でも2つの星に見えるでしょう。
左の星が「ピピリマ」右の星が「ハミディムラ」という名前がついています。ピピリマはタヒチの昔話に登場するふたごの名前、ハミディムラはコイコイ人(南アフリカからナミビアに住んでいる人たち)の言葉でライオンの両目という意味です。

★ さそり座ゼータ星
オレンジ色の4等星と青白い5等星の対比が美しい二重星です。
左側の4等星のほうが明るいですが、本当の明るさは右側の5等星のほうが明るく、くわしい研究では、太陽の200万倍というとてつもない明るさであることが分かっています。

★ NGC6231
ゼータ星の上に星がたくさん集まっている様子が双眼鏡でよく見えます。観察してみましょう。

★ Mメシエ6
さそりのしっぽの部分にある星の集まりです。双眼鏡で見ると「=ï=」のような形に星が集まっていることが分かります。その形から、蝶々ちょうちょう星団ともよばれます。双眼鏡で見ると同じ視野の左側にM7が見えます。

★ Mメシエ7
さそりのしっぽの部分にある星の集まりです。とても明るく大きな星団です。空の暗いところでは肉眼でも見えるので、大昔から知られていて、今から約1900年前の古代ローマの天文学者プトレマイオスも記録をのこしています。双眼鏡で見ると「し」の字を左右さかさにしたような星のならびを観察できます。双眼鏡で見ると同じ視野の右側にM6が見えます。

さそり座b.png

πSco、ρSco.png

μSco、ζSco、NGC6231.png

M6、M7.png

紫色の大きい円は6〜8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜6枚目の図はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。
リンク先はNASAのAPOD (今日の1枚、Astronomy Picture of the DAY)、または、栗田直幸さんのウェブサイトStellar Scenesの写真です。
タグ:星座案内
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