2022年04月30日

季節の星座案内 〜しし座〜

★ 春を代表する星座です。20時〜21時頃の時間帯だと、2月〜7月ごろに見ることができます。1等星レグルスの上の「?」を逆さまにしたような星のならび(ししの大がま)がししの頭を表していて、その左側に胴体があります。

星図カラー05月.png

★ しし座の物語
ギリシャ神話では、勇者ヘラクレスが退治した、ネメア(ギリシャの地名)の谷にいたライオンの怪物だとされています。
しし座a.png

★ しし座の天体
★ レグルス
しし座の1等星です。
くわしい研究では、16時間で1回転(時速100万km)という高速で自転していることが分かっています。あまりに速く回転しているため、遠心力で回転方向にふくらんだだ円形をしていると考えられています。
★ しし座の三つ子銀河
しし座の後ろ足の根本にあるうずまき銀河です。地球から3,500万光年の距離にあります。
M65、M66、NGC3628という3つのうずまき銀河が集まっていて、「しし座の三つ子銀河」と呼ばれています。
双眼鏡で見るのはむずかしいですが、M65、M66の2つは小さな望遠鏡だとぼんやりと分かります。
★ しし座タウ星
黄色い星と青い星の二重星です。双眼鏡でも2つの星に分かれて見えます。
★ しし座83番星
2つのオレンジ色の星の二重星です。双眼鏡では2つの星に分けるのはむずかしいかも知れません。望遠鏡を使うと2つの星に分かれて見えます。


しし座b.png

LeoTriplet.png

TauLeo83Leo.png

紫色の大きい円は6〜8倍くらいの双眼鏡で見えるはんい(7度)、水色の小さい円は16倍の望遠鏡(国立天文台望遠鏡キットなど)で見えるはんい(2.5度)です。
2〜5枚目の画像はプラネタリウムソフト Stellarium をもとに作成しました。
リンク先はNASAのAPOD (今日の1枚、Astronomy Picture of the DAY)の画像です。

タグ:星座案内
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2022年04月25日

木星、金星、火星、土星、月が集合

★ 4月下旬〜5月上旬、日の出前の東の空で、木星、金星、火星、土星の集合が見られますが、4月25日〜28日にそこに月が加わります。
朝4時〜4時半ごろ東の空を見ると、木星、金星、火星、土星が左下から右上に一直線に並んでいます。
4月25日には土星と月が、26日には火星と月が、27日には金星と月が、28日には木星と月がそれぞれ接近します。
毎朝少しずつ変わってゆく惑星と月の位置を観察してみましょう。
★ 金星と木星は、日に日に近づいてゆき、5月1日にもっとも接近します。

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(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。月は実際の3倍の大きさで描いています。)

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2022年04月20日

水星が観望好期

★ 4月20日〜5月5日ごろ、日の入り後の西の低空に水星が見えます。
水星は太陽から28度以上離れないので、空が暗くなってから1時間もすると沈んでしまい、ごくわずかな時間しか見ることができません。4月23日〜5月5日は、日の入り40分後の水星の高さが10度以上あり、今年いちばんの観望好期です。
★ 水星はとても低くに(地平線からの高さが約10度)見えるので、西の方向に見晴らしの良い場所で、夜19:10〜19:30頃に観察してみましょう。日の入り後の高さがもっとも高いのは4月29日ですが、水星は日に日に暗くなるので、4月29日より前のほうが探しやすいでしょう。1等星の1〜10倍の明るさなので肉眼で見えますが、双眼鏡があれば探しやすいでしょう。太陽を誤って見ないため、双眼鏡での観察は、18:50以降に太陽が沈んでからにして下さい。
★ 5月2日には、細い月が左下に近づきます。

水星の次の観望好期は、10月上旬の明け方です。

水星_20220420-0508.png
(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。)
タグ:水星
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2022年04月17日

天体観望会を開催しました

★ けいはんな記念公園で天体観望会を開催しました。2月、3月の開催が曇天で中止となりましたので、今年はじめての開催となりました。お天気は快晴で、夕方の西空低くに見える水星や、満月の1日後の月、オリオン大星雲など、たくさんの天体を観望していただけました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました★
これから日没時間が遅くなりますので、天体観望会はしばらく休止。次回は8月28日(日)19:30〜21:00です。

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本日の天体観望会 開催します

★ 本日の天体観望会は、予定通り開催します。ご参加お待ちしています。★
★ 日時:4月17日(日)19:00〜21:00
★ 場所:けいはんな記念公園 芝生広場 西入口付近
★ 参加申込不要、参加料無料、時間内自由参加
★ 子どもの方は、かならず大人の方といっしょにお越し下さい。

★ 今日の星空
星図カラー20220417.png

★ 今日の観望(予定)天体
★ 水星

@ M42(オリオン大星雲)
A M35(ふたご座の散開星団
B M46,M47(とも座の散開星団)
C M67(かに座の散開星団)
D M81,M82(おおぐま座の銀河
E M51(子持ち銀河)
F M97(ふくろう星雲)、M108(サーフボード銀河)
G NGC2903(しし座の銀河)
H M65、M66、NGC3628(しし座の三つ子銀河)
I NGC4565(針銀河)
J M3(りょうけん座の球状星団
K M84、M86、NGC4388、NGC4435、NGC4438など(おとめ座銀河団)

Mメシエカタログ番号、
NGCニュージェネラルカタログ番号です。

(月の画像は、NASA Scientific Visualization Studioより作成。リンク先は天文学辞典、または、Stellar Scenes(栗田直幸さんの写真集サイト)です。)
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4月天体観望会のお知らせ

★ 4月17日(日)けいはんな記念公園で天体観望会を開催いたします。月や、4月下旬に観望好期となる水星、春の星座や銀河などを観望します。

★ 新型コロナウイルス感染症対策で接触を避けるため、望遠鏡を直接覗くのではなく、望遠鏡映像をモニターで観望していただきます。
みなさまお誘いあわせの上、ぜひお越し下さい ★

★ 日時:4月17日(日)19:00〜21:00
★ 場所:けいはんな記念公園 芝生広場 西入口付近
★ 参加申込不要、参加料無料、時間内自由参加
★ 子どもの方は、かならず大人の方といっしょにお越し下さい。
★ 雨天、曇天時は中止です。当日17:00までに当ホームページでお知らせします。

2022年は、このあと、8月〜12月(日時未定)にも天体観望会を予定しています。

天体観望会
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2022年04月05日

火星と土星が大接近

★ 4月上旬、日の出前の南東の空で、火星と土星が大接近します。
朝4時半ごろ南東の空を見ると、ひときわ明るくかがやく金星(明けの明星)が見えますが、その右に火星、土星がならんでいるのを見つけることができます。
その火星と土星が、4月5日に約0.3度まで接近します。これは、100倍の望遠鏡で見ても同じ視野内に見える「超大接近」です。双眼鏡や望遠鏡を持っている人は、双眼鏡や望遠鏡でも観察してみましょう。
金星の明るさはマイナス4.4等級、火星の明るさは1.1等級、土星の明るさは0.8等級です。金星と火星は160倍、金星と土星は120倍の明るさの違いがあります。
★ 3惑星の集合は、4月いっぱい楽しむことが出来ます。4月下旬になると、これに木星が加わります。

火星・土星・金星_20220403.png
火星・土星・金星_20220405.png
火星・土星・金星_20220407.png
(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。)
タグ:火星 土星
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2022年04月04日

ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過

★ ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過が、4月4日〜7日の夜に見られます。
特に、4日は奈良のほぼ真上を通過しますので、とても明るく(マイナス3.9等級、1等星の90倍の明るさ)見えます。
いずれも、北西方向から南東方向へ通過してゆきます。
【見える時間】
 4/4 19:34 → 19:39(地球の影に入り見えなくなる)
 4/5 18:46 → 18:53
 4/6 19:35 → 19:40
 4/7 18:46 → 18:53

(※ 他に見られる日時もありますが、奈良からの距離が遠く、観察が難しいものは挙げていません。また、ISSの軌道変更により、通過時刻が2〜3分ずれることがあります。)

★ ISS(国際宇宙ステーション)は、望遠鏡や双眼鏡を使わなくても、街中で肉眼で見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機かと思うくらい明るい(1等星の数十倍の明るさ)ですが、チカチカ点滅せず音もしないので、飛行機と区別がつきます。

次回は5月13日頃に見られる予定です。


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(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
タグ:ISS
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