2021年12月18日

レナード彗星が観望好期

★ 12月上旬、明け方の東の空に見えていたレナード彗星(C/2021 A1)が、12月下旬には夕方の南西の空低くに見えます。

高さが10度以下と低いので、南西方向に見晴らしが良く、街灯や家の明かりが目に入らない暗い場所で、日の入りの1時間〜1時間半後(17:45〜18:15頃)南西の空を探してみましょう。近くにある金星や土星が目印になります。

★ 肉眼で見るのは難しいので双眼鏡を使うと良いですが、双眼鏡を使ってもコマ(頭の部分)がぼんやりと見えるだけで、尾を見るのは難しいでしょう。

レナード彗星は、12月12日に地球に3500万km(月までの距離の90倍)まで接近しました。来年1月3日に太陽まで9000万kmの距離に最接近した後、宇宙のかなたに飛び去ってゆきます。

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(上の画像は12月9日明け方に撮影したレナード彗星。下の画像はプラネタリウムソフト SkySafari で作成。彗星の尾は拡大して描いています。)
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2021年12月13日

ふたご座流星群

★ ふたご座流星群の活動がピークを迎えます。
ふたご座流星群の流れ星は、12月7日頃から17日頃まで現れていますが、特に12月13日夜〜14日明け方と、14日夜〜15日明け方にかけて、たくさんの流れ星が見られると予想されます。
★ 流れ星は21時頃から現われ始め、明け方に近づくにつれて増えてゆきます。多いときで1時間に十数個程度の流れ星が見られるでしょう。
★ チリの粒がふたご座の方向(「放射点」といいます)から地球に飛び込んで来て、流れ星となって見えるので、「ふたご座流星群」という名前がついています。しかし、流れ星はふたご座に限らず、夜空のどこにでも現れるので、望遠鏡や双眼鏡は使わず、肉眼で夜空全体を観察しましょう。
★ 街灯や家の灯りが目に入らない、なるべく暗い場所で観察しましょう。深夜1〜2時頃までは西の方角に月明かりがありますので、月の方を見ないようにしましょう。
暗い場所に行ってから、暗さに慣れて流れ星が見えるようになるまで時間がかかります。最低でも20分間は観察を続けましょう。
また、この季節の屋外はとても冷えます。寒さ対策をしっかりして観察しましょう。

ふたご座流星群_20211214.png
タグ:流星群
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2021年12月12日

天体観望会 中止のお知らせ

本日12月12日、けいはんな記念公園で予定しておりました天体観望会は、曇天のため中止といたします。楽しみにされていたみなさま、申し訳ございません。
 次回は来年2月23日(祝)19:00〜21:00を予定しています。ご参加お待ちしています。
曇天中止
タグ:天体観望会
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12月天体観望会のお知らせ

★ 12月12日(日)けいはんな記念公園で天体観望会を開催いたします。月や、観望好期となっている金星、土星、木星、冬の星座や、星団、星雲、銀河などを観望します。

★ 新型コロナウイルス感染症対策で接触を避けるため、望遠鏡を直接覗くのではなく、望遠鏡映像をモニターで観望していただきます。
みなさまお誘いあわせの上、ぜひお越し下さい ★

★ 日時:12月12日(日)17:30〜19:30
★ 場所:けいはんな記念公園 芝生広場 西入口付近
★ 参加申込不要、参加料無料、時間内自由参加
★ 子どもの方は、かならず大人の方といっしょにお越し下さい。
★ 雨天、曇天時は中止です。当日15:30までに当ホームページでお知らせします。

2021年度はこの後、2022/2/23(祝)、2022/3/21(祝)に天体観望会を予定しています。

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2021年12月11日

月面X

★ 12月11日の22時〜23時頃、月面に「X」の文字が現れます。ブランキヌス、ラカイユ、プールバッハの3つのクレーターの境界部分に、真横から太陽光が当たることで「X」の文字が浮かび上がって見える現象です。
肉眼では観察できませんので、望遠鏡で見てみましょう。10倍くらいの双眼鏡でも、三脚などでしっかり固定すれば観察することが出来ます。また、月の欠け際が正面にあって、月正面のクレーターが観察しやすい時期でもありますので、他のクレーターも観察してみましょう。

★ 月面Xは、月が1回満ち欠けする間(約30日)の間に1時間ほどしか見られず、かつ、その時間が夜間で、さらに、月が上っているという条件がつくので、月食ほどではないですが珍しい現象です。今年は月面Xの「あたり年」で、月面Xを見られるチャンスが6回ありましたが、12月11日はその最後となります。次に夜間に月面Xを見られるのは、5ヶ月後の2022年5月8日です。

月面X_20211211.jpg
(画像は NASA Scientific Visualization Studio より作成。下の丸囲みは月面X部分の拡大。上の丸囲みは10時間後の同じ場所の様子。)
タグ:月面X
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2021年12月07日

月と金星、土星、木星が接近

★ 日の入り後の南西の空では、金星、土星、木星が等間隔に並んで輝いていますが、12月7、8、9日に、細い月がそれぞれに接近します。
間隔はどの日も約5度(満月10個分)です。日々変わってゆく月の位置と形に注目してみましょう。

月、金星、木星、土星_2021207-09.png
(画像はプラネタリウムソフト Stellarium で作成。月は実際の3倍の大きさで描いています。)

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2021年12月06日

ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過

★ ISS(国際宇宙ステーション)の上空通過が、12月6日〜9日の夕方に見られます。特に、9日は奈良のほぼ真上を通過しますので、とても明るく(マイナス3.8等級、1等星の80倍の明るさ)見えます。いずれも、北西方向から南東方向へ通過してゆきます。
【見える時間】
 12/6 18:20 → 18:23(地球の影に入り見えなくなる)
 12/7 17:33 → 17:38
 12/8 18:22 → 18:27
 12/9 17:34 → 17:41

(※ 他に見られる日時もありますが、奈良からの距離が遠く、観察が難しいものは挙げていません。また、ISSの軌道変更により、通過時刻が2〜3分ずれることがあります。)

★ ISSには、実業家の前澤友作さんが、12月8日から20日まで搭乗する予定です。

★ ISS(国際宇宙ステーション)は、望遠鏡や双眼鏡を使わなくても、街中で肉眼で見えます。色はクリーム色っぽい白。飛行機かと思うくらい明るい(1等星の数十倍の明るさ)ですが、チカチカ点滅せず音もしないので、飛行機と区別がつきます。

次回は来年1月17日頃に見られる予定です。

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(画像は「Heavens Above」https://www.heavens-above.com/ より作成)
タグ:ISS
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2021年12月03日

レナード彗星が観望好期

★ 12月上旬、レナード彗星(C/2021 A1)が明け方の東の空に見えます。レナード彗星は、今年の1月にアメリカの天文学者グレゴリー・レナードさんが発見しました。

日の出の1時間半〜1時間前(5:00〜6:00頃)、街灯や家の明かりが目に入らない暗い場所で、東の空を探してみましょう。うしかい座の1等星アークトゥルスが目印になります。

★ 肉眼で見るのは難しいので双眼鏡を使うと良いですが、双眼鏡を使ってもコマと呼ばれる頭の部分がぼんやりと見えるだけで、尾を見るのは難しいでしょう。

レナード彗星は、12月12日に地球に3500万km(月までの距離の90倍)まで接近して、16日以降夕方の空に見えるようになります。

レナード彗星_20211204-12.png
(画像はプラネタリウムソフト SkySafari で作成。彗星の尾は拡大して描いています。)
タグ:彗星
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2021年12月01日

12月の星空

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★ 今年の秋の夜空に輝いていた金星、土星は、7日〜8日の月との競演を最後にいよいよ見納めです。金星は来年1月に、土星は来年4月に明け方の東の空見えるようになるまで、しばらくお別れです。
代わりに冬の一等星たちが東の空に見える季節となりました。

★ 注目の天文現象
星2 上旬:レナード彗星が地球に接近
星2   6日〜9日:ISS(国際宇宙ステーション)が上空を通過
星2   7日〜9日:月が金星、土星、木星に接近
星2 11日:月面Xが見られる
星2 13日〜14日:ふたご座流星群の活動ピーク

★ 今月の惑星
水星 ★ 太陽に近く観望に適しません。
金星 ★ 日の入り後から18〜19時ごろまで南西の空低くに見えます。(宵の明星)
火星 ★ 太陽に近く観望に適しません。
木星 ★ 日の入り後から19時〜21時ごろまで南〜南西の空に見えます。
土星 ★ 日の入り後から18時〜19時ごろまで南西の空に見えます。

★ 日の出・日の入り時刻【奈良市】
  1日 出 6:45 / 入り 16:46
11日 出 6:53 / 入り 16:46
21日 出 7:00 / 入り 16:50
31日 出 7:03 / 入り 16:56

★ 月の満ち欠けと月の出・月の入り時刻【奈良市】
  4日 ★ 朔 (新月)
     出 06:27/入 16:34
11日 ★ 上弦(半月)
     出 12:34/入 00:12(翌日)
19日 ★ 望 (満月)
     出 16:43/入 07:49(翌日)
27日 ★ 下弦(半月)
     出 23:28(前日)/入 12:04

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タグ:星空
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